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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
天使炎上篇
15.天使炎上
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の眷獣。
 緒河彩斗が、“神意の暁(オリスブラッド)”から受け継いだ眷獣の一体。
 ラ・フォリアを霊媒として従えることができた眷獣。

「“戦火の獅子(アレス・レグルス)”行け!!」

 鮮血の獅子が主人の意思に従い空を駆け抜ける。
 だが、鮮血の獅子は模造天使(エンジェル・フォウ)へと向かうのではなく海の方へと駆けた。その予想外の行動に模造天使(エンジェル・フォウ)の翼が鮮血の獅子を襲うがそれは全く当たらない。
 鮮血の獅子が島から離れた位置で制止する。

「一応忠告しておく。お前ら全員耳を塞いだ方が身のためだぞ」

 彩斗は不敵な笑みを浮かべる。

「まぁ、もう遅ぇけどな……吼えろ、“戦火の獅子(アレス・レグルス)”!!」

 彩斗の叫びとともに島から遠く離れた鮮血の獅子が空気を吸い込む。吸い込んだ空気が一気に大気中に解き放放たれる。いわゆる咆哮と呼ばれるものだ。
 その咆哮は、大気を震わせ衝撃波を生みだす。衝撃波は、彩斗たちがいる島へと到達するとともに島の木々をなぎ倒し、岩を破壊し、巨大な津波を巻き起こす。
 これが鮮血の獅子が持つ衝撃波を生みだし、次元干渉さえも行う能力だ。
 これを恐れ、彩斗は暴走したとき自らの眷獣を使い消滅さえさせたのだ。

「今だ、古城!!」

 次元干渉を行う衝撃波は模造天使(エンジェル・フォウ)の身体にダメージを与えることができる。
 だが、この攻撃は離れた位置からの衝撃波で模造天使(エンジェル・フォウ)の肉体の隙をつくることになった。

「“焔光の夜伯(カレイドブラッド)”の血脈を継ぎし者、暁古城が、汝の枷を解き放つ──!」

 古城の左腕から鮮血が膨大な魔力の波動へと変わり、それが実体を持った召喚獣へと変わる。

「──疾く在れ(きやがれ)、三番目の眷獣、“龍蛇の水銀(アル・メイサ・メルクーリ)”!」

 艶やかな銀色の鱗に覆われた龍。ゆるやかに流動してうねる蛇身と、鉤爪を持つ四肢。そして禍々しい巨大な翼。水銀の鱗に覆われた蛇龍。

 それが、二体──
 二体の龍は、螺旋状に絡まり合って、前後に頭を持つ一体の巨龍。すなわち双頭の龍。
 雪菜を霊媒として目覚めた眷獣。
 だが、雪菜だけでは、“龍蛇の水銀(アル・メイサ・メルクーリ)”は目を覚まさなかった。それはラ・フォリアの血を吸うことで目を覚ました。
 この眷獣は、二体で一つの眷獣。だから雪菜だけでは目を覚まさなかった。

「Kyriiiiiiiiiiiii──!」

 模造天使(エンジェル・フォウ)は叫ぶが、衝撃波で動くことすら出来ない。
 それでも高次元世界の天使に攻撃は出来ない。

「馬鹿な……!」

 叶瀬賢生が驚愕の声を上げる。
 水銀の眷獣が
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