第四章
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と動いていたな」
「はい、それは」
「自分で動いていた、しかし兄である御前はだ」
トカイの星にも話す。
「あまり自分では動かず犬に働かせたり楽をしようとしていたな」
「まあそれは」
「そこだ、その分だ」
兄の怠けていた分だというのだ。
「御前の方が暗いのだ」
「それでなんですか」
「確かに御前の閃きはよかったがな」
「自分から動く方がですか」
「いいのだ」
その考えを二人に話す神だった。
「だからだ、御前達はそれぞれその明るさになっているのだ」
「俺は頭の回転はよくなかったですけれど」
コンセンの星は人間だった頃のことを自覚して神に話す。
「それでもですか」
「頭の回転よりも自分ですぐに動いたからな」
「その分なんですね」
「そうだ、ではこのことを納得したな」
「はい、そういうことなんですね」
「大切なのは動くことですか」
「思いが同じでもな」
それでもだというのだ、神は二人にこのことを話す。そして星になった二人もこのことを素直に納得した。今も兄弟は夜空に二人でいる、それぞれの大きさと明るさで。
兄弟星 完
2014・1・28
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