第十章
[8]前話
フェリペは深く考える顔でだ、神父に顔を向けて述べた。
「いい経験になりました」
「そういうですね、今回のことは忘れられないです」
エンリコもだった、その若々しい顔立ちに深い思索を入れて話す。
「本当に」
「そうだな、けれどな」
フェリペはエンリコにも応えて述べる。
「今回の仕事は終わった、それならな」
「次の仕事ですね」
「次の仕事はな」
妖怪退治になった今の仕事の次の話になる、その仕事はというと。
「ゴミ掃除だよ」
「スモーキータウンの」
「ああ、それになるからな」
「じゃあ次はあそこに行って」
「掃除だ、いいな」
「わかりました」
こう話すのだった、そのうえで。
彼等は今度はそちらに向かうことにした、その彼に神父が言って来た。
「では私もスモーキータウンに」
「あれっ、今回は依頼していないですけれど」
「ボランティアです」
にこりと笑っての言葉だった、聖職者として赴くというのだ。
「そちらに向かいますので」
「そうですか、じゃあ今回も」
「そちらの清掃は僕も行くからね」
役人も言う、そして。
彼も笑顔でだ、スーツの袖をまくる動作をして述べた。
「作業服に着替えて」
「またこの顔触れか。けれど今度は妖怪も出ないだろうしな」
「仲良くやっていくか」
「ああ、それじゃあな」
こう話してだ、そのうえで。
四人で席を立ってだ、今度はスモーキータウンに赴くのだった。妖怪退治の後もマニラの何でも屋は多忙だった。
外から来た邪 完
2013・12・27
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