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海の恐怖
第一章
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の方がずっと怖いさ」
 海の男の率直な言葉だった。
「俺にとってはな」
「そういうものなんだな」
「そうだよ、とにかくな」
「ああ、とにかくだよな」
「明日また仕事だよ」
「仕事か」
「船にコロラドから来た人達を乗せてな」
 所謂観光客だ、彼等を乗せてというのだ。
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