第24話
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テる男と仲が良ければ。
半ば確定事項となっている事実に気を重くし、ノロノロと着替える。
支度を終え、更衣室から出た時に、ゼロとシエル嬢の甘い空間に遭遇し、非常に気まずい雰囲気になったのだが、これはまた別の話。
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「丹下智春、約束を果たしてもらいに来たぞ。さあ、渡してもらおうか」
「ボーデヴィッヒ、何も終わってすぐ来ること無いじゃないか…」
疲れ気味の俺をムチ打つように、ボーデヴィッヒが参上した。宣言通り潔く渡すが、後日改めて、でもいいと思う。と言うより、少し休みをください。
「善は急げ、とこの国では言うらしいではないか。それに、後日では貴様が忘れたりしている可能性もある。さあ渡せ」
別に忘れたりは…、と言っても、ボーデヴィッヒは聞かないだろう。ああ、無情。
「はいこれ。好きに使ってくれ」
「ホウ、コレが…、…!クククッ、感謝するぞ丹下智春ゥ!!」
差し出した写真を見て、大興奮かつご満悦なボーデヴィッヒ。ヤレヤレ、コレで一件落着…「僕の分は?トモ?」してねぇ…。
「デュノアとは何も約束してないだろう?」
「でも、ラウラだけは不公平なんじゃないかな?」
ああ言えばこう言う…!シエル嬢も厄介だが、その姉は更にたちが悪いな!そんなにー夏の写真が欲しいか!…欲しいだろうな。我ながら、今更過ぎる。
「敗者は黙って差し出しますよっと」
ー夏のマル秘写真を渡す。
「フフッ…。今日はありがと、トモ、僕達の為に…」
「何の事かさっぱりだ。」
デュノアの気持ちは分からなくはないが、基本的に捲き込まれただけで解決した訳ではない。
寧ろ、今後の方が気がかりである。
「今度は姉妹喧嘩に俺を引っ張るなよ。勿論、他の奴もだ」
そうなる前に注意しておけば、ある程度押さえられるだろう。…ヒートアップし過ぎなければ。
「そう言えば、もうすぐ臨海学校らしいけど、トモ、準備してるの?」
うっとりと秘蔵写真を眺めていたデュノアが、思い出したように聞いてきた。
「夏の海はアロハと麦わら帽子だろう?ばっちりさ!」
「水着は!?」
一体何を驚いているのか。いいかい、デュノア、
「海に入らなくとも、海は満喫できる!!」
それに、俺が居ると一夏は君達に近付かないぞ、あんまり。
「言われてみれば、そうだ。丹下智春、貴様、絶対に水着を買うなよ!」
「元から買う気無えよ」
最初から除外したよ、水着なんて。
そこで会話を切り上げ、疲れ切っていた事もあり、早々に俺は寮の自室で眠りに落ちた。
──────────
気がつくと、いつぞやの懐かしき前世の部屋にいた。
自称神様が今更何用かと訝しがっていると、その神様が夕日の逆光の
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