魔法都市にて、思いは渦巻く
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ないか?」
「任せとけ。んじゃ、先に行かせてもらうぞ」
宿を取る為に、アルカは宿のある方へと歩いて行った。
フルールの住人だろう、何人かの少女がアルカを見てはヒソヒソ何かを話し、頬を淡く桃色に染めてアルカを見つめている。
週刊ソーサラーの彼氏にしたい魔導士ランキング上位ランカーはここでも人気なようだ。
「てゆーかさー」
「どうしたルー」
「ナツって1人で情報集められるのかなぁ?」
誰も何も言わなかった。
思わず全員が沈黙する。
「ルー!テメェオレの事バカにしてんのか!?」
「違うよう。ナツの事だからデマを信用しちゃうんじゃないかなーって思っただけだよ」
「んだとコラー!」
当然、ナツはキレる。
だがルーの調子は変わらない。
それを聞いたエルザ達は―――
「確かに・・・ナツ1人じゃまともに情報集めて来れなさそうだな」
「すぐに頭に血が上って話どころじゃなさそうよね」
「話をややこしくしそうだしな」
「相手に喧嘩を売りそうで不安だ」
「でしょー」
「ひでぇ!」
ルーの言い分に納得したように頷いた。
反論せず頷くエルザ達に思わずナツは目を見開いて叫ぶ。
「という訳で、だ。ナツ、お前はアルカを追って宿で待機してろ。ハッピーも頼む」
「あい」
「・・・」
ヴィーテルシアに言われ、ハッピーは素直に返事をする。
ナツは何も言わなかったが、全員一致で宿で待機が決定した。
「じゃあルーシィは私と、グレイはルーと行動してくれ。ヴィーテルシアは・・・」
「私は1人で十分だ」
いつの間にか少女の姿へと変身していたヴィーテルシアはこくっと頷く。
今回は金髪の三つ編みに夕日色の瞳が特徴的な少女だった。
大きな白い襟が特徴的なノースリーブの黒いワンピースを纏っている。
「えー、僕ルーシィとがいいよう」
「文句言うんじゃねーよ、ルー。行くぞ」
「待ってよグレイ〜」
不満そうに眉を寄せるルーを引き連れ、グレイは街の中へと消えていく。
「では私も行かせてもらおう。ティアの為だ、頑張らなくてはな」
その後を追うように、1人意気込んだヴィーテルシアは金髪を揺らしてグレイ達とは別の方向へと進んでいった。
「私達も行こう、ルーシィ」
「うん!ナツ達はちゃんと宿で待機してるのよ?」
ナツとハッピーにそう忠告したルーシィとエルザも情報収集の為街の中へと姿を隠す。
「くっそー・・・どいつもこいつも!」
「仕方ないよ、ナツ。オイラ達は宿に行こう」
苛立つナツを宥めながら、ハッピーは宿へと向かって行った。
―――――そして。
「・・・」
その後ろ姿を、1つの影が見つめていた。
フル
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