暁 〜小説投稿サイト〜
古の鉄の巨人を駆る他世界への介入者
GOD END

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人であるが故に歪む。

人を愛するが故に壊れる。

人であったが故に曲がっていく。

そう告げて去って行った爺の言葉は正しかった。俺は脆く、崩れ去っていった。


準最高神となり既にどれだけの月日が経過しただろうか
俺の仕事は愚か者を断罪し、神の法に違反した神を粛清、壊れた世界を修正する。
だがその度に見せ付けられたのは、人間の黒い部分だった。
俺としての人格はもはや、ほとんど消えているとさえ言ってもいい。
元人間にとっての俺に、人間のどろどろとした暗黒面は辛すぎた。
残っているは残りかすのような俺であったと思われる人格と、ただただ まるで機械のように、認識し、作業をこなしていく行動だけだった。

初恋の女、千夏を殺し、俺の心はほぼ死んだ。
思考は出来ていた、だがその思考に行動と心が付いて行かなかった。
表面上は妻と家族を愛していた。
だが俺の中に残っていたのはより多くの愚か者を断罪し、より多くの神を粛清し、より多くの世界を修正する、そんな作業をこなして行く
そんな物だけだった。

そして、今の俺は………………

「ああ………どうしてこうなってしまったんだろう」

最高神、愛する妻の手によってまもなく断罪され、存在、魂魄、命、心、人格、あらゆる物が消されるだろう。

俺の思考が危険なものと判断され、この決断を妻が下した。

だが不思議と安らぎを覚えた。
これで、終れると………………。


だと思っていた、俺の存在は世界の守護者という枠組みに組み込まれ、他の神々によってあらゆる点で改造され
ただ、命令されるだけの機械に成り下がった。
ああ、まだ俺は終われないんだ。
こんな事なら

「■□○▲○▲●」

ああ、もうしゃべれない、もうかんがえることもできなイ。もウ、オわりナンだナ。ホ……ウニ……シテ、■○▲○▲。
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