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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
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第八五幕 「Feather Girl」
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ぉう、凄く色っぽいんですが?女として負けを認めるレベル。ベル君の可愛さといい勝負かもしれない。脳内永久保存フォルダに放り込んでおこう。・・・というかサングラス越しで分かるんですか?観察眼凄いですね。ベーカー街の出身だったりします?
「そも、学園に入った時点で既に浮世から少し浮いているようなものです。気にし過ぎでは?」
「日本人の気質です。出る杭は叩き潰される国柄なのです」
「で、本当は?」
「・・・・・・そんなに目立つほど自分に自信が無いから、かな」
我ながらしおらしい事を言っていると思うけど、どうしても自分が特別優れた人間だと思えないのだ。それは恐らく前世の価値観と今世の経験が混ざって感覚の何所かが麻痺してしまっているのだと思う。だから自分で動いた証以外、つまり他人の評価が素直に腑に落ちて来ない。
「ブリュンヒルデに自信を持てと言われても、ですか?」
(・・・前世も含めればあの人は10歳くらい年下だもん。そう思っちゃうと、全然説得力を感じないんだよね)
口をつぐんで目を逸らす。尊敬していない訳じゃないけれど、あの人の事を全面的に肯定するほど私は若くはないのだ。ただ、そんなことを面と向かって言うほど私は我の強い人間ではないだけだ。
「そうですか。随分と精神が熟成してらっしゃるのね」
「え?」
「元世界一と言えど、言ってしまえばまだ二十代前半の独身女性です。人生経験豊富とは言い難い部分があるのは否定できません。違いますか?」
「う、うん・・・そだね」
わたし今、言葉に出したっけ?・・・ハッ!まさかセシリアもジョウさんの仲間ですごい勘の持ち主とか!?私の思考の一部が読まれているとしか思えないレスポンスに戦慄が走る。というか、織斑先生の事をそんな風にあっさり言い切ってしまうセシリアの我の強さにも少し呆気にとられた。普通なら本人が見ていなくとも少しは動揺するものだが、当のセシリアは事実をありのまま言っただけと言わんばかりのすまし顔だ。
「まぁ目立つ目立たないは個人の趣向ですからあれこれ言う気はありませんが、自分の実力に得心がいかないのでは本当に欲しいものに手が届きませんわ」
「セシリアの欲しいものって・・・宇宙へ行くことだっけ?」
「ええ。私は宇宙へ行きます。これは私の中での決定事項であって、何人にも覆されることの叶わぬ意志の方向性です。障害は私の手で、手の届かぬところは仲間の手で押しのけます」
セシリアはどこまでも自然体で、そう言い切った。絶対に行くという意志と、それに足る資格を持っているという確固たる自信。そして障害を人の手を借りてでも押しのける正しい覚悟。正直、同じ女なのに惚れ惚れするほどのカリスマを感じる。
―――若い子には負けてられないな。ベル君だって、一応とはいえちゃんと目標を定めている
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