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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第八四幕 「映画館ではお静かに」
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なら・・・いやしかし、妹をどこの誰とも知れない男に・・・いや、いやしかし!といった具合の問答を頭の中で続けているに違いない。しかしあの二人がくっつくか、とシャルは想像してみた。・・・確かに悪いイメージは不思議と湧かない。むしろ万事上手くいくような気がしないでもない。
そして話はユウ達から自分たちの事へ移り変わる。いくらユウご一行の監視が名目とはいえ映画は2時間近くあるのだ。たまには別の話をしなければ退屈してしまう。退屈なら映画見ろよという話だが、映画を見る脳と会話する脳が分離しているのだから難儀な連中である。
(で、シャルの方はどうなんだよ?・・・って、この男が少なすぎる学校で聞くのも野暮だな)
(そだね。一夏も悪いとは思わないけど、鈴から奪ってまでとは思わないし・・・ベルーナ君は子供って感じしかしないし、ユウは競争率高そうだし・・・暫くジョウの隣で我慢するよ)
(てめっ!ひっでぇ言い様だなおい!これでも優良物件だぞ!?)
(あはははっ♪何なら僕がお婿さんに貰ってあげるよ、独り身のジョウ君?ねえねえ嬉しい?)
(お前に言われるとそう嬉しくもない気がしてくるね!行き遅れルートのシャルロット君!)
(あっ!?言ったなこのブラコン馬鹿ー!)
いちゃついているようにしか見えないがきっと気のせいである。なお、この時二人は一つ思い違いをしていたりする。
恋愛感情があるから上手くいくとは限らない、むしろなまじ恋愛感情が無い方が夫婦としては長続きする場合もあることを。このまま互いにいい人を見つけられなかったら、余り者同士でくっつくという選択肢が本当に見えてくることに、2人はまだ気付いていない。
・・・余談だが、2人は愛の告白を受けたことが何度かある。そんな時には条件を提示するのだが―――
ジョウ:何でもいいから勝負で自分に負けを認めさせること
シャル:腕相撲で自分に勝つこと
―――だったりする。一見シャルの条件は簡単そうに見えるが、実は彼女はこう見えてとんでもない怪力が自慢であり(ラズィーヤの目撃証言によると片手で体重四十余キロの人間を投げ飛ばしている。番外編「一般生徒の日記」参照)、彼女に勝った男性は今のところ一人もいない。ジョウは・・・ジャンケンですら勝てない人間が続出だった。
= =
都会には性質の悪い女が多い、というのは最近では特に有名な常套句である。と言っても元々男にも女にも性質の悪いものはいたろうが、この言葉が含むニュアンスはそうではない。女尊男卑社会の形成によるモラルの低下は著しい、という現状を指しているのだ。今や社会問題寸前のこれは、与野党の間では女性優遇政策の合理性という形で終わりの見えない論争が繰り広げられている。
だが、だからと言って馬鹿な男がいないのかと言うと、それはまた別の
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