暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第八四幕 「映画館ではお静かに」
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映画もちゃんと見て楽しんでいる辺り、人より脳が一つ多いのではないかとさえ思える。実際にはこの程度の並列思考は出来て当たり前だと本人たちは思っているのだが、IS操縦者の常識と一般常識にクレバス並みの隔たりがあるのはご愛嬌。
(つららは恐らく今回はノリで付いてきただけだが、最近は少なからず男子というのを意識し始めてる)
(そうなの?)
(多分セシリアに何か言われたんだろう)
ちなみに、この予想は大正解である。具体的にはトーナメント優勝後の会話(第六四幕)でセシリアの言った言葉、「いつか自分の家庭を持つ時は・・・」という言葉を聞いて、将来自分も家庭を持つかもしれないのかと意識し始めているようだ。さしずめ男心の研究中といったところか。
(セシリア狂いに見えて案外しっかりしてるからな・・・癒子も向上心があってちゃっかりしてるところは悪くない。内心ではユウに惹かれていると見たぜ)
(あ、それはなんとなくわかるな。冗談めかしてるけど偶にユウに対する視線に熱が籠ってるよね)
(我が弟ながらモテる奴だ・・・兄の元に女は来ないというのに!)
(まぁそれは僕がジョウの友達な所為だけどねー。絶対に僕のコト体のいい女避けとして使ってるでしょ?)
(んー?何の事かなー?)
とぼけたって無駄なんだから、とシャルは心中で溜息をつく。
シャルとジョウは “とある事情”で知り合いだったために入学前から交友があったせいで距離が近い。一部では「熟年夫婦のような空気がある」とまで言われており、周囲はジョウ目当てに近づきにくいのが実情である。最も最近はそこに楯無が参戦するという根拠のない噂がまことしやかに囁かれているとか。
何よりジョウは鈴が来て以来は兄貴分というキャラが周囲定着しつつあり、恋愛対象として見難い部分があるのだろう。そんな話をしつつも、2人の視線はやがて最後の一人――大胆にもユウと手を繋いで映画を鑑賞している一人の少女へと向かう。
(まぁそれはそれとして簪ちゃん・・・は、敢えて何も言うまい。黙ってた方が面白そうだし)
(何それ、
鈍簪
(
ドンカンざし
)
関連の意味で?)
(んむ。あの行き過ぎた友達観がどんな結果をもたらすのやら・・・まぁあの二人を見てると悪い結果にはならんだろうと思える安心感があるが)
ユウは気付いていないが簪の方も羞恥で顔が真っ赤になっていた。どうにも彼女には他人に近寄ることを意識するかしないかの絶妙なラインが存在するらしく、ある一定以上の接近で急に男女の意識が浮上するらしい。
(初々しくって見てるこっちがニヤニヤしちゃうよ。・・・ところで生徒会長はこの事を?)
(ユウの事も評価してる分、妹愛との板挟みで悶えてるぞ。あれも見てて面白いな)
可笑しそうに笑うジョウだが、本人としては割と真剣なのだろう。妹が選ぶ
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