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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第七九幕 「あの碧い空へ」
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「おっとぉ、帰らせる訳ないでしょ?本社を襲ってくれちゃって・・・これはわが社を代表しての“遺憾の意”です。遠慮なく受け取りなさい!!」
それはある種飛び道具を使用していなかったが故の偶然なのだが―――管制塔下にある、破壊されずに残っていた対IS防衛装置が再び火を噴いた。人間が喰らえばミンチよりひどくなる火力、恐ろしい遺憾の意もあったものである。
その中のトリモチが、電磁迷彩を阻害した。やはり“遺憾の意”は最強だったようだ。
「あれだけ殴られたのに仕返しがこれで終わりってのは割に合わないからねぇ・・・」
第3世代兵装“武陵桃源”、
最大稼働
(
フルドライブ
)
。両肩の音叉の様なパーツが勢いよく淡赤色の粒子を噴き出し、風花の全身に奔っていた濃桃色のラインが噴き出すような閃光を放ち、スラスターを中心に全身からオーラのようなバリアエネルギーが循環を始める。そしてその巨大なエネルギーの奔流は両腕に収束、グローブのように拳を覆った。
表面から剥がれるように宙を散る花弁のような飛沫を撒き散らす。そう、「十握拳」を使ったあの時と同じだけのエネルギーが今、風花の“両手”に集まっていた。大気が歪み、そこに集まった力が急速に可視化される。
「両腕部バリア最大出力!!・・・自慢していいよ?これを食らったのはセシリアさんに続いて世界で2人目だからね」
―――風花とは、こういうISである。
「でやぁぁッ!!」
―――1発。ドゥエンデの躯体が再び壁に叩きつけられる。
「せぇいッ!!」
―――2発。壁に叩きつけられたドゥエンデが更にコンクリートの壁に沈む。
3発目以降は、既に数を数えられるほど生温いものではなかった。
「ふんッ!!はぁッ!!せぇぇいッ!!うぅぅぅぅぅおおおおおおおあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!」
ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガァンッ!!!!
その一撃一撃が“投桃報李”を使った旧風花のそれとは比較するのも馬鹿馬鹿しいほどの威力へ進化した拳の連打が、一切の情け容赦なく暴力の壁となってドゥエンデの全身に襲いかかった。拳が一度当たるたびに壁に叩きつけられ、その反動で正面に体が動いた瞬間に更に何度も輝く拳を叩き込まれる。異常なまでの密度を誇るバリアでの連打攻撃に全身装甲は次々に殴り砕かれ、その躯体は見るも無残にズタズタに変わり果てていった。
しかし、拳は止まらない。
「おりゃぁぁ!!ふっ!!でぇぇぇぇりゃぁぁぁぁぁぁあぁぁああああ!!!」
ゴギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャァンッ!!!!
あの時―――初めて風花に乗って拳を振るった時のあの感覚。肉体が、精神が、加速していく。
もっと強く、もっと速く
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