暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第七八幕 「重力への抵抗」
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!ガコン!と、成尾のいる管制塔の下部にある壁が次々に解放されていく。中から現われたのは、形も種類も様々な銃器。ワイヤーネット、トリモチガン、ショックガン、グレネード、アサルトライフル・・・それが一斉に発射され、ドゥエンデに殺到した。

《―――――!!》

IS用ではないので威力は劣るし、どれも装弾数はそこまで多くないため一時凌ぎにしかならない。それでも、足止めならばそれで十分だ。

「今だよ!ユウ君、つららちゃん!!」


その声を聞いたユウは成尾の策がなんなのか分からないまま、それでも彼を信じて空へ“跳んだ”。

それと全く同時に、地下秘密部屋のつららは緊張を抑え込むように拳を握り締め、それを目の前にある操作パネルを表面に張られた保護プラスチックごと力いっぱい叩きつけた。Bi−!!という音と共にパネルが眩く点滅し、規定された魔法(システム)が立ち上がる。その魔法の名は―――


「「 シーケンス B . D .  (ブレイブ・ドッキング)!! 」」


その瞬間、今度は管制塔“そのもの”が真っ二つに開いた。
中に成尾や他の職員の姿も見えるほどに、”管制塔そのものが2つに割れた”。

がきゃぁぁぁんッ!!

けたたましい金属音と共に、その開いた隙間を猛スピードで鉄のレールが走り、組み上がる。あれは―――カタパルト!?



= = =



〜数分前〜

「カタパルトって・・・こんな所にですか!?」
『社長曰く、“カタパルトは予想外の場所に置かないと面白くない”だそうでねぇ・・・まぁそれに悪乗りした感は否めないけど』

量子化を終えて固定された“翼”を横に、つららはしばしの間絶句した。カタパルトって、いったいここから何を発射する気で作ったのだろうか。

「この“翼”が・・・第三世代兵装“武陵桃源(ぶりょうとうげん)”を司るって本当ですか?」
『正確にはバリア発生装置自体は風花に既につけてある。この翼にはそれの制御装置が詰まっているといった感じかな?』

しかしそうなるとこの“翼”を放り投げてどうするのか、という疑問が湧く。これは非固定浮遊部位と機能特化専用パッケージ(オ ー ト ク チ ュ ー ル)の中間にあたるものらしいが、そもそもISの非固定浮遊部位もオートクチュールも、一度量子化ダウンロードして取り込んでから最適な形になってISのフレームに定着するものだ。そしてダウンロードには結構な時間がかかる。単なる非固定浮遊部位ならともかく、これではせいぜい投擲に使うくらいしか使い道がないのでは・・・?

しかし、その疑問に対する答えは、すでに用意されていた。



= = =



ギャリリリリ!というワイヤーが擦れる耳障りな巻き上げ音と共に、その奥から何か
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