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覇王と修羅王
合宿編
十四話
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だ跳ね上がるというのか。それにティアナだけではなく、スバルやノーヴェまで……!
 セインは恐怖に震え、アインハルトは戦慄し、キャロは魂が抜けかけており、リオは目尻に涙を溜めている。

『ちょ、ちょっとアレクッ!』
『んあ゛?』
『いーからこっち来て! ティアさん、アレクは僕の方でなんとかするので、其方はよろしくお願いします! あ……あと大きくしたいなら牛乳をたくさん飲むのが良いと思います!』
「あ、ちょっと!」

 エリオはそう言い残し、投げっぱなしで通信を切ってしまった。
 この惨劇をどう収拾すればいいのだろうか。チラリとセイン達の方を見る。

「牛乳、か……」

 一条の光を得たように呟き瞳は酷く淀んでいるが、どうにか立ち直りそうではあるので、収拾はつきそうではある。
 ただ、牛乳をたくさん飲んだ効果は、成長過程のアインハルトやキャロ、リオは恩義に与れそうだが、セインは如何程のものか。効果が無かったらもぎ取られそうな気もして、ティアナ達は胸を隠す仕草をする。
 他には、揉まれたら大きく成るという話もある。喜んでやってくれそうな乳揉み魔な上司に話を通しておいた方が良いのかもしれない、とティアナは少し思ったりもした。お礼の一揉みを要求されるかもしれないが、その程度で回避できるなら安いものだろう。

「……ねえティア、八神司令にメールしとく?」
「……そうね、そうしましょう」

 同じことを考えていたらしいスバルに頷き同意したが、続く問いには頷けなかった。

「ところでティア、フルパワーって……何?」
「……あたしが訊きたいわよ」

 アレクが言った出任せと思いたいが、セイン達の反応が中々大きかった。
 だが、少なくともティアナの胸は変形も戦闘力も無い、あるとすれば……戦闘機人たるスバルの方だ。ISの超振動を胸から発動させれば戦闘力を得られる上に、色々な意味で凶悪な魔乳と化すだろう。
 と、ティアナはそんな事を真面目に考えたが、凄まじく馬鹿馬鹿しい事だと気付き、頭痛を抑えるように頭を抱えた。

「まったく、アレクはどーしてこう後に響きそうな問題を起こすのかしら……」
「あははは、……明日に響かないといいね」


◆ ◇ ◆


「それが明日の組み合わせ?」
「うん、ノーヴェが作ってくれたの。様子見と慣らしも兼ねて、って事らしいけどね」
「……あ、私の方が一人少ないんだ」

 なのはが映し出したチーム表をフェイトも隣で眺める。
 青組はなのは、エリオ、スバル、ルーテシア、ヴィヴィオ、リオ、コロナの七人。
 赤組はティアナ、フェイト、ノーヴェ、キャロ、アインハルト、アレクの六人で一人少ない。
 だが、この構成で決まったという事は、戦力比は無いと見て良い。大人組は同ポジションでバラ
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