合宿編
十四話
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タオルで身体を包み、近寄って確認するが、間違いなかった。
だが、女であるセインが男湯から飛んでくるのはどういう訳か。同じく近寄ってきた面々を見渡しても知ってそうな者はいない。因って、ルーテシアの悪巧みでもないので、セインが何か仕出かした、という可能性が絶大である。訊いたら頭痛を引き起こしそうなきもするが、訊かない訳にはいかないだろう。
気が進まない、とルーテシア共々思いつつも何を仕出かしたか訊こうとしたが、通信が届いた。
『ルー! セインがそっちに飛んで行かなかった!?』
「来たけど……何があったの?」
『それは――――ってアレク待って! ストップ、ストーップ!!』
『離せエリオ! 痴女は滅ぼす!!』
発信者はエリオ。サウンドオンリーで声だけしか聞こえないが、なんとなくエリオがアレクを押さえている姿が浮かぶ。
本当にセインは何をしたのだろうか。アレクが怒り狂って先に手を出す事は、有りそうだが意外と無い。
「セイン、貴女なにしたの?」
「いやぁ、ちょっとしたサプライズの積もりであたしが差し入れに行っただけなんだけど……」
『ああ゛ン?』
「アレク、ちょっと黙ってなさい」
『ヘェェェェェエエイ』
ティアナは狂犬のように噛み付こうとするアレクを一時黙らせ、セインに向き直る。
差し入れとは、立ち尽くしているガリューが持っている飲み物の事だろうが、男湯に突貫するのは考えものだ。ティアナやスバルから見ても、アレクやエリオでさえもまだ子供という印象が強いが、セインの行いはやり過ぎだろう。
ティアナは妥協してもらうとするがアレクに遮られる。
「とりあえず、セインはアレクに謝って……」
『謝っただけで許すもんですかい。そのチッパイは爆散しせみせる!』
「ち、ちっぱ……」
凶器の弾丸がセインを貫き、よろよろ後退させる。そして弾丸はセインだけに留まらず、アインハルトにも跳弾し、果てはキャロまで射抜いた。
だが、視界の端でリオが同様に崩れ落ちているのは何故だろうか。まだ気にするような年では無い筈だが。
「アレク、もうセインどころか他の人の心も爆散しそうなんだけど……これで手打ちって訳にはいかないですかな?」
『許さぬ』
見兼ねたルーテシアが妥協案を出すが、アレクは耳を貸さない。いったいセインはどんな逆鱗に触れたのだろうか。
「……なんだよー! ちょっと驚かせただけじゃんかよー! それに女をはべらせるんは男の夢じゃないのかよー!?」
『んな事は姐さん達くらいに成ってから言いやがれ! フルパワーも出来んで言うことか!!』
「ふ、フルパワー……!?」
開き直ったセインが声を荒げるが、忽ち放たれた言霊に一刀両断され、ティアナの胸に目が行ってしまう。戦闘力の差は歴然なのに、ま
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