クマとリス
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むかしむかし、あるところに、それはそれは臆病なクマととてつもなく気の強いリスがいました。
二人はとても仲がよく、いつも一緒にいました。
そして今日も二人はくだらない話をしていました。
「おい、クマ」
「ひっ!あ、あれ、リ、リスくんいたのかビックリした〜」
「いたわ!!!!」
「ヒィっ!ご、ごめんなさィ・・うぅ・・・」
「いちいち泣くな!めんどくさい!」
「うぅ、ごめんなさい・・・」
今日も二人はいつも通りです。
「はぁ、あ、そうだクマ」
「は、はい?」
「今日は遊んでやれないんだ。」
「え、あ、あぁ、うん!わかった、次はいつ遊べる?」
「・・・さぁな」
「え?・・・」
「じゃ〜な」
「・・・ぅん」
クマは不安になりました。もしかしたらもうリスとは遊べなくなるんじゃないか・・・もしかしたらもう僕と一緒にいるのは疲れたんじゃないか・・・もしかしたら僕が熊だから・・・
もうクマはすごく戸惑いました。
そして、リスくんの為にも、もうリスくんとは会わないほうがいい。 そう決めたのです。
でもそれはクマの一方的な勘違いでした・・・。
とぼとぼ歩いていたクマは歩き疲れ、近くの切り株に腰を下ろしました。
そして澄み切った空を眺め、リスと出会ったあの日のことを思い出していました。
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((ガサガサ((ガサガサ
「ひィっ!」
(うぅ、ここ何処だろう・・・怖いよ・・・)
あの日、クマは薄暗い森の中、迷子になっていました。
((ガサガサ((ポトッ
「いやぁああああああぁぁああ!!!」
クマの頭の上に木の実が落ちてきたのです。
「う、うるせぇぇえよ!!!!!」
「ご、ごめんなさぁぁあい!!!!」
クマは土下座して謝りました。
「ごめんなさい、ごめんなさい!」
クマは姿も見えない相手にただ、ひたすら謝り続けました。
「何処に謝ってんだよ!こっちだよ!反対側だよ!」
「ご、ごめんなさぁああああああい!!・・・あれ、どこにいるの?」
「ここだっつってんだろ!!!(((ゴスっ」
「い、痛っ!・・うぅ・・・」
クマの頭に何かが落ちてきました。
それは小さいリスでした。
「あれ?君だれ?」
「俺は___だ。」
いきなり突風が吹き、彼の名前は聞き取れなかった・・・。
つづく・・・。
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