彼女の覚悟・Vよ再び
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こと。我が主とは関係無く、またこのことは存じておりません。」
「何を馬鹿な。それが信じられるとでも?」
「……かつての我等の所業からは信じられぬでしょうが……それが事実です。」
リンディは半信半疑であった。無理もない……彼女の知るヴォルケンリッターなら…そんなことはありえない。だが、シグナムが嘘をいっているようには思えない。
「……それが、真実か捜査を攪乱するためかは判断しかねるけど…まずはアナタたちの主と面会することを所望するわ。込み入った事情があるなら、決して管理局は悪いようにはしない。約束する。」
何にせよ、彼女らの主に合うことが先決としたリンディ。されど、シグナムは…顔を伏せて……レヴァンティンの柄に手をかけた。
「ご婦人……その申し出には感謝します。しかし、我等にはもう時間が無い。そして、管理局に行けば……穏やかな暮らしは永劫、叶わなくなる。それは、ヴォルケンリッター…皆が望まぬところ。」
「ま、待って!」
「…もう、話は終わりです。先に謝っておきます。命はとりませんが少々、痛みますので…御容赦ください。」
気がつけば強引に話を終わらせられ、腰を低く構えるとリンディとの間合いを見据える。ああ、また自分は主が嫌う罪を重ねてしまうと分かっても…助けるためにはこれしかない。そう、自分に言いきかせて…
しかし、リンディは臆することは無くなおもシグナム等に語りかける…。
「私を…斬るんですか?」
「…」
「躊躇いは……無いのですか?」
「…」
「かつて、私が…闇の書の暴走事件で夫を亡くしているとしても?」
「!」
瞬間、シグナムの手が止まった。今、リンディの言ったことに耳を疑った…。闇の書の暴走…?そんなことが………あ…る……わ…………ケ……n……あ…………
ズキンッ
「う、ああああああ!?」
「シグナム!?」
突如として、シグナムを襲う頭痛。レヴァンティンを落とすほどの苦痛が……頭の何処かにある虚空から疼く……
ヴィータがあわてて様子を確認するが、やはり尋常ではない。
ズキンッズキンッズキンッズキンッズキンッズキンッ……!!!!!!
「う、あああ……アアアアア!?!?」
「ちょっと……!」
「……黙れッ!黙れッ!黙れぇッ!」
とうとう、激痛の前に我を忘れてリンディに襲いかかるシグナム。太刀筋も滅茶苦茶で普段の彼女らしからぬ勢いの斬撃を最初はデュランダルで防いでいたが、元々は自分のデバイスでは無いそれを上手く扱いきれるわけがなく衝撃により手放してしまう……
「全ては……ッ!全ては……ッ!我が、主……のためにぃぃ!!
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