コードギアスR2
0600話
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読み込ませるためのリーダーも。特異な発展を遂げているギアス世界だけに、コンピュータも一種独特な進化を遂げているんだよな。とは言っても、さすがにシャドウミラーの誇る技術班だけあって1時間も掛からずにこのリーダーを用意してくれた。
そしてハッキングプログラムを通してコンピュータを起動。そのまま中身のデータを根こそぎ空ディスクの中へと突っ込んでいく。
貴族とは言っても、所詮はテストパイロットでしかない人物だ。何か有益なデータがあるとは思えないが、それでもKMFに関するデータやら何やらが中に入っている可能性は高い。
データを吸い出している間に、コンピュータを操作しながら適当に中のデータを読んでいく。まず見つけたのは報告書。これによると5番格納庫にヴィンセントが置かれているらしい。そして続けて見つけたのは……
「ちっ、確かにギルフォードが嫌う訳だ」
舌打ち1つ。
「いい趣味してるな、キンメルとやらは」
モニタに表示されているのは殺人の映像だ。いわゆる、スナッフムービーって奴だな。しかも対象はイレブン。つまりは日本人だ。悪趣味極まりない。
テストパイロットに選ばれるだけであって、腕はいいんだろうが……こんな奴は試作機を受け取っただけだとお仕置きが足りないだろう。確かハッキングプログラムに丁度いいのがあったと思うが……ああ、これだこれ。
コンピュータ内にあるデータを手当たり次第に送りつけるって奴。これを使ってキンメルとやらの性癖を周知してやろう。
データのコピーが終わったところで、新たなハッキングプログラムを使いウイルスに感染させてやる。これで準備OKっと。
「……ん?」
そしてコンピュータの電源を切ったところで都合良く聞こえてきた足音。もっとも、扉越しだから普通は聞こえないんだろうが。
とにかく入ってくるキンメルに見つからないように影の中へと姿を隠すと、1分もしないうちに扉の鍵が開かれて目標の人物が入ってくる。幸い1人で部下やら取り巻きといったものは存在していない。これは運が向いてきたな。
「ふぅ。今日の仕事も終わりか。……しかし、上も分かっているではないか。私をヴィンセントのテストパイロットに選ぶとはな」
ドサリ、と部屋の中にあるソファへと腰を下ろし、テーブルの上にKMFの起動キーを置きながら呟く。これがヴィンセントの起動キーだろう。
ご機嫌だな。どうやら酒でも入っているらしい。全く暢気な事だが、俺にとっては幸運以外の何ものでも無い。
口元に笑みを浮かべつつ、キンメルの座っているソファの後ろから姿を現し……
「これで私も手柄を立て、より上に……いずれはカラレスのような粗野な男よりも上に立ってみせる」
「そうか、これから大変になるだろうが頑張ってくれ」
「なっ!?」
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