暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
コードギアスR2
0600話
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 テーブルの上にあるピザ。その最後の1枚を口に運びながら店の外へと視線を向ける。
そこでは既に太陽が沈み、夜となっている。
 もちろんここがブリタニア政庁のお膝元である以上は、ネオンやら何やらで真っ暗闇ということはない。だがそれでも、俺が活動するにはこれ以上無い時間帯であるのも事実なのだ。
 ……それにしても、以前も思ったがブリタニアの街で敵対国家であるEUに所属しているイタリア料理店がよく普通に店を出していられるな。いや、もちろん経営者とかは恐らくブリタニア人なんだろうが。
 そんな風に思いながら支払いを終え、近くにある公園へと向かう。既に何度となく利用している、ブリタニア政庁の近くにある公園だ。

「人は……ちっ」

 ブリタニア人のカップルがベンチでイチャついているのを見て舌打ちを1つ。
 もちろん影のゲートを展開するのに邪魔だから舌打ちしたのであって、見せつけるようにイチャついてるんじゃねーよ、何て気持ちは殆ど無い。無いったら無い。
 ……俺もホワイトスターに戻ったら3人とゆっくりしよう。
 そんな風に思いつつ、ベンチから見えない場所まで移動して影のゲートを展開。そこに身を沈めていく。
 そして次に姿を現したのは、ブリタニア軍人の宿舎の中。さすがに貴族制を取っているだけあって、宿舎の中はそれなりに整えられている。例えば値の張りそうな絵画が飾られていたり、壺があったりと。
 いや、これは恐らくカラレスの趣味だろうな。俺がコーネリアに傭兵として雇われている時には質実剛健な感じだったし。……待て。芸術家気質だったクロヴィスが総督をしていた時はどうだったんだろうな? 俺がこの世界に来た時にはもうゼロに暗殺されてコーネリアが総督になっていたが……まぁ、今はそんな事はどうでもいいか。とにかく、ギルフォードに教えて貰ったキンメルとやらの部屋へと影のゲートで移動して、執務用の机と思われる影からスライムを伸ばして周囲の様子を探るが……

「いない、か」

 スライムは音や熱といったものを感知していない。いや、正確に言えば感知はしているのだが、それらの全てはこの部屋の外からだ。つまり今この部屋には誰もいない訳だ。

「まぁ、一応予想はしていたけどな」

 溜息を吐きながら、影のゲートから姿を現す。
 爵位持ちという事で、宿舎の中でもいい部屋を使っているのだろう。縦が2m、横が3m程の大きなガラスの窓から、月明かりが部屋の中を照らしている。
 ……軍人の宿舎でここまで大きい窓って必要なのか? いやまぁ、部屋を漁る俺にしてみれば助かるんだが。

「まずはコンピュータからだな」

 呟き、空間倉庫から毎度お馴染みハッキングプログラム入りのデータディスクを取り出す。同時に、ギアス世界のコンピュータにハッキングプログラムを
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ