コードギアスR2
0600話
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腕の方はある程度認めているらしい。
「そのキンメル卿とやらがどこに住んでいるのかを教えてくれ。ヴィンセントの奪取はこちらでやる」
『待て。確かに機体は奪取出来るかもしれないが、起動キーやパスワードはどうするつもりだ』
「別に俺が乗る訳じゃないからな。今回の件は黒の騎士団の戦力を削るという意味と、シャドウミラーがKMFに関しての技術的蓄積を得る為のものだ。この世界のプロテクト程度は技術班に掛かればすぐに解除されるだろうさ」
『……黒の騎士団? キンメル卿が黒の騎士団に通じていると? あの差別主義者が?』
……なるほど。どうやらキンメルとやらは典型的なブリタニア貴族らしい。それでもヴィンセントを与えられている事を考えると、パイロットとしての腕はいいんだろうが。
「正確には違うな。ガウェインと同様の末路を辿るだけだ」
『ガウェインと? ……なるほど。言いたい事は分かった』
俺の言葉に納得したのだろう。すぐにキンメルとやらの宿舎の場所をギルフォードが口に出し、それを覚える。
「了解した。なら俺は今夜にでも行動に出る。……そっちは明日中華連邦の大宦官と会うんだったな?」
『ああ。カラレス総督直々の要請でな。今の私ではそれを断りきれん』
「別に断る必要は無いさ。それに、お前に取ってもそう悪い事じゃないだろう」
『何故だ?』
「明日の大宦官のお付きとして、黎星刻が行動を共にする筈だ。向こうにもお前という存在がいる事を知らせておくから、どんな人物か直接会って確かめてみるといい」
『黎星刻。……なるほど。シャドウミラーが建国する新国家を実質的に動かすとアクセルが見込んでいる男か。確かにこの目で直接確認するにはいい機会だな。分かった、顔合わせするのを楽しみにしていよう』
その言葉を最後に、通信機が切れる。
さて、星刻とギルフォードの顔合わせも見てみたいが……今はそれよりもヴィンセントだな。ウォードの方はギルフォードやグラストンナイツがどうにかして情報を抜き出してきてくれるだろうが、初期量産試作型はスペックはウォード以上だがコストが高い為に数が少ない。それにウォードなんかはブリタニアとの戦いになれば鹵獲機を入手する機会もあるだろうが、こっちはそうはいかない。可能性としてはブリタニアの吸血鬼のハーレム部隊から奪う事だが、トウキョウ決戦がそもそも起きるかどうか分からないだけに何とも言えない。
「だからこそ、現物は貴重な訳だ」
呟き、外へと視線を向ける。窓から見えるのは夕日。暗闇に紛れるのが得意な俺としては、忍び込むのは夜になってからだな。なら外で食事でもして時間を潰すか。
そのまま、空腹を訴えてくる小腹を鎮めるべくホテルの外へと出掛けるのだった。
「……さて。そろそろいいか?」
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