第五章 StrikerS編
第百五十九話 『決戦(3) ゆりかご内部侵入』
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撃した。
あたしは衝撃を受けて大きく吹き飛ばされ、地面に転がる。
イノーメスカノンも真空の刃によって真っ二つに切り裂かれて爆散してしまった。
なんて、強さ…。
あたしは選択肢を間違えたんだ。
こんな化物と戦って時間を稼ぐことを考えていた私は、バカだ。
時間稼ぎすらままならないなんて…。
そしてろくに動かせない体にさらになにか鎖が巻き付く感覚を覚えて、
「…あなた程度で足止めなんてしている時間はないのよ…眠っていなさい」
彼女は冷徹にあたしを一瞥した後に、奥へと進んでいった…。
ごめん、クアットロ…。
心の中で謝罪しながらも、そこであたしは意識を闇に落とすのだった。
◆◇―――――――――◇◆
Side シホ・E・S・高町
先ほどの戦闘機人を戦闘不能にして先に進んでいる中、
《奏者よ。大丈夫か!?》
ネロが念話で話しかけてくる。
《…ええ。アルトリアが直前に風の防御壁を展開してくれたおかげでなんとかなったわ》
《はい。ギリギリでしたね》
《…そうか。ならばよいのだ。して、奏者よ。まだ余は出てはいけないのか?》
《ええ。ネロにはまだ力を温存してもらいたいのよ》
《むぅ…。わかったぞ》
《ごめんね、ネロ。でも、まだ敵にはネロの存在がいる事を悟られたくないのよ…》
《………》
そうしてネロは押し黙ってくれた。
そして私達はついに玉座の間に到着した。
そこには、眼鏡をかけた戦闘機人と玉座に座らされているオリヴィエ陛下、そして鎖で吊るされているなのはの姿があった。
「なのは! オリヴィエ陛下!」
「あら〜? もう到着しちゃったんですねー? ディエチちゃんも役立たずね。ま、いいわ。よくぞ来られましたね。玉座の間へようこそ」
「大規模騒乱罪その他、たくさんの罪であなたを拘束するわ。おとなくし捕まりなさい」
「ふふふ…あなたの家族達が捕らわれているというのに涼しい顔なのね。あなた、本当に助ける気があるんですか〜?」
「そのつもりよ。あなたを捕まえてなのは達も必ず開放する!」
私は即座に戦闘機人に斬りかかる。
だけど影のように彼女の姿は掻き消えてしまった。
これは…あの時の幻影!
ということは!
どこかに本体がいる!
《ネロ!》
《おう! 奴を見事見つけてみせよう!》
ネロの気配が離れていくことを確認して、そこにいやらしい声がモニター越しに響いてくる。
『いきなり斬りかかるなんて危ないですね〜?』
「そんな余裕を出していていいの? その間になのは達を助けるわ」
『どうぞ、ご自由に〜…』
「…?」
なに…? この余裕は。私はなにかを見落としているの?
一応警戒しながらも私はなのはが縛られている鎖を外していく。
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