『第三十九話』〜黒影〜
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時間。全員を眠らせた俺は四人を連れて、元いた公園に転移し近くのベンチに寝かせておいたのだ。
やはり、最初に目を覚ましたのはシャマルだったか。一番最初に眠らせたからな。他の三人が受けた衝撃が強すぎたというのもあるけどな。
「あ、あれ? たっくん? え、あれ? 勝負は?」
「とっくに終わってるよ」
「えぇ!?」
驚きの声をあげるシャマル。考えたらシャマルは手刀を叩きこんだだけか。
「起きていきなりで悪いが、三人の気付けを頼めるか? 治療は既に終わってるからな」
「あ! わ、わかったわ!」
シャマルに未だ気絶している三人の気付けをお願いし、これからの事を考える。
方法を調べると言ったが、方法は既にいくつか検討はついている。あとはその確信を掴み、探し出すだけだ。
五人でやるなら確信を掴むのは時間はかからないだろう。
問題は探し出すまでの時間だ。五人で行うので時間はかなり短縮されるはずだが……
そう考えている間に残りの三人も起き出したようだ。
「起きたな」
「……拓斗」
「そうか、我々は……」
「……」
現状を理解してか、俯く三人。
「それじゃ、約束通りに俺に協力してもらいたい」
「「「「………」」」」
俺の一言に何故か何も言わない四人。
「どうした?」
「月詠……
悪いが、その約束は守れない」
「は?」
シグナムは何と言った? 約束は守れない?
「どういうことだ?」
「お前の事は我々皆が信用している、これは真実だ。だが、本当にそれで主はやてを助けるのに間に合うのか? 私にはそれが心配でたまらない」
「それに、その方法が正しいものなのかどうか、私達はそれが不安なの。もし間に合ったとしてもはやてちゃんが助からなかったらと思うと……」
「拓斗、アタシはお前が好きだよ。でも、自分が確信を持っている方法の方が絶対大丈夫だと思うんだ……お前もこのペースなら間に合うって言ったじゃんか」
「………」
「お前等………」
シグナム、シャマル、ヴィータがそれぞれの気持ちを口に出す。ザフィーラは何も言わないが、表情からして三人と同じ意見だろう。
そうか、なるほどな………
「俺は、信用はされていても…信頼はされていないんだな………」
「っ!? 違う! アタシ等は本当に拓斗の事を!!」
「何も言うな。お前等の気持ちは分かったよ。そんな事を言うなら勝手にしろ。俺は一人ではやてを救う」
俺は四人に背を向
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