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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第333話】
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何だか……妙にムードのいい状況の様な気がする。
「……ヒルト、時間……まだ大丈夫……?」
「えっ……? あ、あぁ……まだ大丈夫だが……」
俺の言葉に、にこりと微笑むシャル。
手は俺の頬に触れたまま、見つめてくる――目に映るシャルの艶やかな唇に、心臓の鼓動が早鐘を打つように加速していく。
「……キス……しよう?」
耳に微かに聞こえるシャルの言葉に、更に高鳴りが加速する。
風の音が耳に届く中、ゆっくりと瞼を閉じて唇を上向きに向けるシャル。
……流されるのはダメだとわかっていても、こうした誘惑に勝てる男子はどれ程居るのだろうか?
――居たとすれば、余程の鈍感か、はたまた剛の者か……彼女の俺に向ける好意は本物だから出来るのだろう。
……答えを出さなきゃいけないとは思いつつも、この状況に甘んじている俺はつくづくダメな奴だと思う。
……でも、今は――。
「ん……む……」
そのままシャルと唇を重ねると、シャルの口から甘い吐息が漏れた。
頬に添えていた両手を、そのまま俺の腰を抱くように回し、身を預けるようにしながら口付けを続けていく。
頭の中が徐々に真っ白になっていく――互いにどちらからか分からず、ゆっくりと舌を絡ませる濃厚なキスを始めた。
「んはっ……。 ちゅっ……ひる……とぉ……」
くちゅくちゅと互いの絡み合う舌で、いやらしい水音を響かせていた。
名前を呼ばれた事で、目を開くととろんっとした目で見つめるシャルと視線が合った。
互いの口内で舌を絡ませ、口元を唾液で少しずつ汚していく――だが、それでも俺もシャルも気にせずに何度も何度も深くキスを続け、そしてゆっくりと離していく。
唾液の糸が互いの唇から引き、それがまた妙にやらしい気分にさせた。
「……わ、悪い……。 唇、ぬらぬらになったな……?」
口から心臓が飛び出してもおかしくないぐらい、ドキドキが止まらず軽く視線を逸らしてしまうがシャルは――。
「……ううん。 ……僕、凄く嬉しかったよ? えへへ……えっちなキス、しちゃったね……?」
恍惚したまま、笑顔で言うシャルに更に俺はドキドキしてしまう。
「あ……そ、そろそろいかないと不味いんじゃない……?」
「そ、そうだな。 ……シャル」
「……?」
「こ、こんな俺を好きになってくれてありがとう……な?」
「……ううん。 えへへ……じ、じゃあまたね?」
笑顔で見送るシャルに促され、俺は屋上のドアから出るとそのままドア越しに凭れかかる。
ハンカチで口元を拭う――本当はもっと余韻を楽しみたいという気持ちもあ
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