第3章
月光校庭のエクスカリバー
第57話 恋慕する千秋
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れも千秋に似合っていた。
「やっぱ千秋はかわいいから何でも似合うな」
「ふぇっ!?」
いきなり千秋が驚愕したかと思ったら、今度は顔をうつむかせて、なにやらごにょごにょと呟いていた。
「どうした?」
「………な…何でもない………かわいい……」
最後の方の言葉は聞き取れなかったが、何でもないようだ。
「……そ、それより、どの服が似合いそうだった?……」
「う〜ん……二番目の服かな?試しに試着してみたらどうだ?」
「う、うん」
千秋は服を持って試着室に入った。
そして千秋が試着室に入ってから数分後…。
「ど、どう?」
着替え終えた千秋が出てきた。
「………」
うん、正直見惚れてしまった。
「い、イッセー兄?」
黙って見つめてくる俺を見て不安になったのか、千秋はもじもじしながら聞いてきた。
「……に、似合ってない?…」
「ああ!ごめん、かわいくてつい見惚れちゃって!うん、とっても似合ってるぞ!」
俺の答えに顔を赤くしながらも、嬉しそうな表情をした。
「……じゃあこれにする…」
「じゃ、会計行くか」
ちなみに支払いは俺が出す事になっている。
「……自分で出すのに…」
「いいって、今回は俺の恩返しなんだから」
会計を済ませ、俺と千秋は店を出る。
「次はどこ行くか?」
「……うん、それじゃあ…」
それにしても、こうして女の子と買い物って言うのは、楽しいものだなあ。
ましてや、千秋みたいなかわいい女の子となるとテンションも上がるぜ!
「イッセー兄、どうしたの?」
「え?」
「なんかにやけてる」
「ああ」
どうやら、楽しさのあまり顔が緩んでしまっていたようだ。
「いや、千秋みたいなかわいい女の子との買い物が楽しいなぁ、って思って」
「……そ、そう………えへへ、またかわいいって言われた……」
なんかまたうつむいてごにょごにょと呟いていた。
一体どうしたんだ?
千秋が顔を赤くさせてうつむきだした。
距離がある上、周りの騒音でヘッドホン越しでも会話があまり聞き取れなかったが、僅かに聞き取れたイッセーのかわいいと言う言葉に照れているのだろう。
イッセーは分かってないのか、首を傾げていた。
あの後、二人の事をすんなりと見つけた俺は二人から大分離れた所から二人の事を見ていた。
ちなみに俺から少し離れた所に部長達がいた。
おそらく俺を着けてきたんだろう。
まあ、俺を警戒してか、あれ以上イッセー達に近付こうとしなかった。
あの位置なら千秋も部長達に気付く事はないだろう。
元々、俺のいる位置は千秋が気付くか気付かないかと言う距離であり、イッセーとのデートに夢中になっている今の千秋では俺の存在に気付けない位置取りだった。
と、イッセー達が移動しだしたので、俺も気付かれない距離を維持しつつ、部
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