第3章
月光校庭のエクスカリバー
第57話 恋慕する千秋
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ッセーは普通そうだった。
付き合いの長さのせいか、イッセーは千秋との多少のスキンシップに特にあまり狼狽えない。
まあ、千秋が幸せそうならいいか。
イッセーと千秋はその場をあとにした。
「……さてと」
俺はフードとヘッドホンを外し、物陰にいるとある集団に近付き、声を掛ける。
「何やってるんですか?」
『っ!?』
俺が声を掛けると先頭の四人が肩を思いっきりビクつかせた。
「ど、どちら様でしょうか?」
「士騎 明日夏ですよ部長」
「………」
そう、俺が声を掛けた集団の正体はイッセーと千秋と俺を除くオカルト研究部の総メンバーであった。
先頭の四人は帽子を被り、サングラスを掛けた部長、眼鏡を掛けたアーシア、私服姿の鶇と燕、後方に私服姿の残りのメンバーがいた。
部長とアーシアは変装のつもりなのか?
「部長達は分かるが、他の面子は何やってるんだ?」
イッセーに好意を寄せる部長達は分かるが、他のメンバーが何故いるのか気になった。
「うふふ、面白そうで、つい」
「僕も似たような感じかな」
副部長と木場がそう答える。
「……イッセー先輩がスケベな事をしないか監視に」
と、ソフトクリームを片手に塔城が答える。
(……お前は食べ歩きが主目的だろ?)
今度は部長が聞いてきた。
「そう言う貴方は何をしているのよ?」
「アイツらの様子見兼尾行者の監視ですかね」
「妹贔屓いけないんだ〜!」
「お前が言うな」
鶇が贔屓と喚くが、コイツの方が燕の贔屓をしそうだった。
「つまり貴方は私達の邪魔をすると言う訳ね」
「まあ、今のアイツはデリケートな状態ですし、せっかくのデートですから」
「それは分かるわ。でも私達にも譲れない物があるのよ」
「でしょうね。ですが…」
「部長」
「何よ朱乃?」
「イッセー君と千秋ちゃん、もうどこかに行ってしまいましたわよ」
『あっ!?』
副部長の言葉に部長達は急いでイッセーと千秋がいた方を見るが、すでにそこには二人の姿はなかった。
「……あんた、これが狙いだったのね!」
燕が目付きを鋭くして俺を睨む。
二人の事を見失うように注意を引いたが、こうも簡単にいくとはな。
て言うか副部長、わざと二人がいなくなるまで黙ってたな。
副部長に目を合わせると、副部長がペロッと舌を出した。
「まあ部長、今回は我慢してください」
俺はそう言い、ヘッドホンを装着してその場から立ち去る。
無論、二人を探す為だ。
「イッセー兄、これどうかな?」
「ああ、似合ってると思うぞ」
そう答えると、千秋は嬉しそうにして別の服を手に取る。
「こっちはどう?」
「うん、そっちも良いぞ」
今俺達は千秋の要望で服屋に来て、千秋がいろいろな服を手に取って似合うかどうか聞き、俺はそれに答えていた。
うん、ど
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