暁 〜小説投稿サイト〜
ストライク・ザ・ブラッド〜魔界城の主〜
第T章:天使炎上編
03:第四真祖、監視役、番外真祖、あと王女
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だが、下手をすれば相手を皆殺しにしてしまうかもしれないし、こちらにも被害が出てしまう。古城は生き返るから良しとして、雪菜は死んでしまったら蘇らないのだ。

「どうすれば……っ」

 その時だった。久しぶりに聞く、その声が響いたのは。

「『そびえたて、《九曜の世界樹(ユグドラシル)》』!」

 緑色の波動が、戦闘員たちを弾き飛ばす。古城の後ろの茂みから、長い黒髪を一つにまとめた青年が姿を現す。

「魔城兄!?」
「二人とも、無事ですか?」

 しかし声を返したのは、魔城ではなかった。魔城の後ろから、銀色の髪の美しい少女が姿を現す。初めて見る少女ではない。先ほど古城が雪菜を探している最中に遭遇した、叶瀬夏音によく似た少女だ。彼女は手に持った金色の銃――――呪式銃を放つと、戦闘員たちを吹き飛ばした。金属片があたりに散らばる。

「あんたは……?」
「ラ・フォリア・リハヴァインです。また会いましたね、暁古城」

 にこり、と、ラ・フォリアと名乗った銀髪の少女は微笑む。

「どうして俺の名前を?」
「暁古城なのでしょう?第四真祖の。魔城から聞いていますよ」
「魔城兄から?」

 古城が知る限り、魔城にこんな知り合いはいなかったはずだ。つまり、以前の二年間か、この数日間の間に知り合ったという事だろう。

「何なんだ、あいつらは……?」
「古城、眷獣だ。あいつらはラ・フォリアを追ってきた自動人形(オートマタ)……いくら殴っても死なないよ」
「なるほど、そういうことか……」 

 先ほど金属片が散らばったことを思い出す。殴られても行動を停止しないのは、彼らが機械仕掛けだったからだろう。

「古城、あの船を沈めてしまおう。中に残っているオートマタが脅威だ」
「俺達も出られなくなるんじゃないのか?」
「どうせあの船を奪ったところで、母艦に操作されている揚陸船は使えません」
「そうか……」

 黒い舟を見る。そのゲートから、さらに新たなオートマタが姿を現していた。

「先輩、来ます!」
「悪いな、そういう事だ――――――()()()()――――《獅子の黄金(レグルス・アウルム)》!!」

 雷の眷獣を解き放つ。雷光の獅子は雄たけびを上げると、自動人形たちを巻き込んで、軍艦を海の藻屑と化させた。

「凄まじい威力ですね。さすがは《第四真祖》、と言ったところですか……」
「……あんた、何者なんだ?俺が《第四真祖》だって知ってたり、魔城兄と知り合いだったり」
「ラ・フォリアだと名乗りました」
 
 そのとき、雪菜があっ、と声を上げて目を見開く。どうやらラ・フォリアの正体に心当たりがあったらしい。というかそれを知らない俺って一体……いや、教育の違いか。と一人内心
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