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王道を走れば:幻想にて
第二章、その1:門出
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い蹲るように馬の背に乗っかった彼を気にせず、熊美とアリッサはいよいよを以って馬を進めた。慧卓は和やかな笑みを伴い、別れの手を村に向かって振り続ける。幼子の元気の良い声が彼の背を見送り、静寂に潜んでいた小鳥達を空へと飛ばしていく。可憐な囀りを上空に頂きながら、兵達は確りと地に足を着けて、規則正しく肩を並べて街道を歩いていく。

 こうして、慧卓にとっての、最初の小さな旅路が始まった。

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