留守番
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らな。
「いやあ、すまなかったね祐一君」
「はぁ…」
「全くお父さんはそうやって私たちの近くにいる男の人にはいつもそうなんだから」
一体何人この人の餌食になったんだ?
「それより兄さん、祐太は?」
「家で寝てる」
☆★☆★
家で祐理が軽く祐太に説教をして(寝ていたので)今はゆっくりしている所だ。
「さて、俺の役目も済んだことだし、そろそろ帰るよ」
「俺もそうしようかな」
「何言ってるのよ二人とも、泊まって行けばいいじゃない」
「そうですよ。部屋も準備してあるんですよ?」
「おいたん、かえっちゃやー!」
と、ひなは俺にくっついてくる。そういうのは祐太にやってやれ。
「この後仕事あるんだよ」
「俺も大事な用を思い出して」
「…そう。なら、仕方ないわね」
おそらく今の祐理の顔からして俺たちの嘘はバレてるだろうが折角の家族団欒を邪魔したくはないしな。
「叔父さんたち、また来てくださいね。ほら、お姉ちゃんも」
「わ、私はいいって」
正直面倒なことこの上ないので気が乗らないが「そのうちな」とだけ返しておく。祐太も苦笑している。
そんな俺たちの様子を見て祐理が口を開く。
「ね、祐太、それに兄さんも。私たち、今度ま海外出張で一週間ほどいないから一週間ほど、泊まりに来てほしいの。それをお願いしたくて今日二人を呼んだの」
一週間とか冗談じゃないんだけど…
「それは祐太に任せる」
「ええ!俺!?」
「お前今日寝てただけだろうが!ちょっとは働け!」
「う…それを言われると」
結果的に次は祐太一人で来ることになった。
祐理たちの乗った飛行機が行方不明になったのはそれからちょうど十日後の事だった。
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