第六十五話
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をつけ、それを鱗と肉の間に全力で突き刺す。
「ぬおおおぉぉぉぉぉぉ!!神殺し、キサマ!」
「うるせえ!これが邪魔で攻撃が通らないなら、剥がしてやるまでだ!」
「させぬ、それはさせぬぞ!」
俺を振り落とすつもりか、蛇は滅茶苦茶に暴れだした。
クソッタレ・・・!俺はそう思いながらも、さらに鱗をそぐために力を込める。
「オラオラどうした!でっかい体、ずいぶんと動きづらそうじゃねえか!」
「ほざけ、神殺しが!」
そして、俺が鱗を一枚剥がしたのと同時に・・・俺は、岩に叩きつけられた。
あ・・・ヤベエ、まず間違いなく骨折れた。ってか砕けた。さっきから何回も死んでるのが分かる。
そして、俺は口の内側の肉を噛み千切り、そこに隠してあった超小さい小瓶を噛み砕き、中の治癒の霊薬を飲み込む。
ほんの一滴二滴程度しかないが、沈まぬ太陽を使っている間はそれで十分だ。
「ふぅ・・・まだ戦えるぜ、俺は?」
「今ので無事とは・・・いいだろう。それでこそ殺し概があるというものだ!」
そして、真正面から突っ込んできた蛇の頭を槍で抑え、そのままもう片方の槍で目でも奪ってやろうと・・・
「よっと!」
「気付いたか」
はせずに、上に跳んだ。
じっさい、俺が避けていなかったら背後から迫っていた尾でブスリ、だったであろう。
なんにせよ、あのままあそこにいるのは危険だった。岩とか簡単に貫いてるし。
「さて、本気でどうするか・・・って、考えても仕方ないか!」
俺は考えるまもなく向かってきた蛇の頭を避け、そのままその背に乗る。
再び振り落とそうとしてくるのをどうにかこうにか耐えながら、俺は先ほど鱗を剥がしたところまでたどり着き、そこに深々と槍を突き刺す。
「グオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」
「やっぱり、鱗さえなければ刺さるんだな!ならこれで・・・!」
俺はそのまま、刺した槍をグリグリと動かし、蛇の中をかき回す。
「いい加減にせぬか、神殺し!」
「グハッ・・・!」
そして、また岩に叩きつけられた。
あー・・・学習してないな、俺も。今回は受身が取れたから、鋼よりも頑丈な俺の骨は折れたりせずに耐えてくれたけど。
「・・・まさか、ここまで小さきものが我に抗うとは、思ってもいなかった」
「そうかよ。でも、たいていそんなもんだぜ?どこの神話でも、竜を退治するのはそれより遥かに小さい勇者、英雄だ。どうせお前も、そんな感じだったんじゃないか?そんなでかい蛇で、地震なんて現象を起こすんだ。どう考えても、討伐される側の存在だよ、お前は」
そう言いながら、俺は誓いの槍と聖槍を装備し、構える。
「第二ラウンド
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