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魔法少女リリカルなのは〜転生してうちは一族になりました〜
第二話「初陣」
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はならんだろう。しかし問題は……」

遠くからパトカーと思わしきサイレンがこちらへと近づいてきている。この騒動に気付いた住民が警察に通報したのだろう。

「も、もしかしたら、ここにいると大変アレなのでは……」

自分が立っている状況に気付いたなのはは、引きつった顔になる。このままここにいれば、なのはは間違いなく補導されこの場ことについて事情聴取されるだろう。

「……そうだな。取り敢えず……」

「ふえぇぇ!?」

俺に両腕で抱えられたなのはが動揺する。
当然か、こんな怪しさ全開の奴にこんなことをされればな。

「逃げることにしようか」

「あ、あのう……」

「心配するな、悪いようにはしない……とは言っても信じられんか」

ぶんぶんと横に首を振る。本心かどうかわからないが、なのはの性格なら本当に信じているのかもしれない。頭の中で公園を思い浮かべ、飛雷神の術を使う。
俺はこの海鳴市を始め、これまで訪れた場所に飛雷神のマーキングを施してある。
なのはの家にもマーキングがあるが、それでは何故俺がなのはの家の場所を知っているかという疑問を持つだろう。

「ふ、ふえぇぇぇ!?」

一瞬で公園に着いたことになのはが驚いている。

まぁ当然か。

「ここまで来れば大丈夫だろう。フェレットは任せる……ではな」

そう言って、俺は飛雷神ではなく右目の神威で自宅に飛ぶ準備をする。

「あ、あの!」

「…なんだ?」

「助けてくれてありがとうございます!えっと……」

なのはに呼び止められ礼を言われる。
まだ何かを話したいようだ。
多分だが……

「俺の名はトビだ。礼などはいらん」

それだけを言って、今度こそ神威で自宅へと飛んだ。

「ふぅ……」

一瞬で自宅の庭に着く。面を外して素顔を空気に当てる。

「アイツ……面倒ごとに巻き込まれてなけりゃいいが」

変化の術を解き、今まで一緒にいた後輩の心配をする。

面倒だが俺も巻き込まれる必要があるのかもしれないな。



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