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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第331話】
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ーカーを手に取り、着けた。
いつも着けていたチョーカーが無いというのは何だか不思議な感じがするが、これもいつか慣れるだろう。
「うふふ、それじゃあ私と美春ちゃんは色々検査するから検査室へ行くわねぇ〜」
「あ、お母さん? 私とみぃちゃんも行ってもいい? もっと美春ちゃんの事、知りたいし♪」
「うん。 美春ちゃんさえ良ければ……私達も良いかな?」
美冬、未来の二人が母さんと美春に着いていくと言い始めた。
二人としてもやはり早く仲良くなりたいのかもしれない。
「う、うん。 私は良いよ? ヒルトの妹に幼なじみ――わ、私も色々聞きたいことあるしっ」
「うふふ、じゃあ四人で向かいましょうかぁ〜。 ……ヒルトはこれからどうするのかしらぁ?」
「一旦部屋に戻るよ、成樹達にも連絡しないといけないしな」
ズボンから携帯を取り出すと、何件かの着信とメールの通知が来ていた。
メールは――鈴音とシャルの二人からで、件名を見る限りは今日援護出来なくてごめんってタイトルに表示されていた。
「わかったわぁ。 じゃあ視聴覚室閉めちゃうから出ましょうかぁ〜」
その言葉に促され、俺達全員視聴覚室を出ると既に夕闇が訪れていた。
少しヒヤリとした風が窓から入り込む――夏の日差しが嘘の様な涼しさだ、これから秋本番だろうと頭を過る。
視聴覚室の扉に鍵の掛かる音が廊下に響き渡る――くるりと母さんが振り返ると。
「じゃあ、お母さん達は検査室に行くからねぇ〜」
「あぁ、じゃあ皆、またな」
「うん、またねお兄ちゃん♪」
「ヒルト、ちゃんと歯磨きして寝るのよ?」
未来のそんな指摘に、軽く頭をかきながら俺は――。
「毎日磨いてるってば、磨かないとか出来ないし」
「うんうん、偉い偉い♪」
……微妙に子供扱いしてる気がするが、気にしないでおこう。
「……私もヒルトの事、お兄ちゃんって呼んだ方が良いのかな?」
「ん? それは美春に任せるさ」
「そ、そっか。 ……とりあえず、暫くはヒルトって呼ぶよ」
ニコッと笑顔で応える美春、少しドキッとしたが一応義理とはいえ妹になるんだ、自重しなければ。
「じゃあ行きましょうかぁ〜。 じゃあヒルト、また明日ねぇ〜。 明日は振替休日だけど〜」
そう言い残し、母さんは皆を連れて廊下の向こう側へと消えていく。
楽しげな声が、静寂に満ちた廊下に響き渡るのを感じながら俺は携帯を取り出す。
「……メールの返事するよりかは直接鈴音やシャルにかけて訊く方がいいかな」
そんな呟きが廊下の彼方へ吸い込まれていく――着信履歴から、
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