第144話
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わずこぼした独り言に妙な返事があったと思ったら、背中に、のしっ、という重みが加わった。
背中に伝わる丸っこい感触に、上条はゾゾワァ!!、と全身の毛を逆立たせた。
何とか自分の両手を頭方向から後ろへ回し、背中にくっついているものをがっちりとホールドするとダンクシュート状に顔の前へ引きずり出す。
逆さまにぶら下がっている御坂妹を小っこくした例の謎の少女だった。
上条は首を傾げると、少女も首を傾げた。
とりあえず、降ろして彼女の名前を聞く。
どうやら、打ち止めという名前の様だ。
どう考えても偽名に感じるのだが、あえて突っ込まない。
打ち止めの事を説明を求めると、打ち止めは丁寧に説明してくれた。
自分達にはミサカネットワークという独自のネットワークがあり、それらを管理したりするのが自分の役目だという。
この説明を受けても凄そうという感想だけで、いまいち実感が湧いてこなかった。
打ち止めはあの実験で上条にも助けられたので、お礼を言いに来たらしい。
だが、上条はお礼を言うのは自分ではなくもう一人の男に言うべきだと言う。
「でも、恭介は当麻にお礼を言えって言っていたよ、ってミサカはミサカは病院で言っていた言葉を思い出してみる。」
「あれ、恭介と会った事あるのか。」
何故自分なのだろうか?、と上条は再び首を傾げる。
ふと、打ち止めを見ると首から見た事あるゴーグルがあった。
聞いてみると、どうやら御坂妹から奪ってきたらしい。
山賊発言を聞いて、やはり上位個体は違うなと思った上条。
上手く装着ができないらしく、しょんぼりしている。
元々彼女のサイズに合わせて作った訳ではないので、上手く装着できないのも無理はない。
よく見ると、バンドはゴム製なので水中ゴーグルの要領でやればできるだろうと考えた上条は、長さを調節する金具に触れる。
ゴーグルの本体を掴んで引っ張ると、それに驚いた打ち止めはバタバタと暴れる。
それに驚いた上条はゴーグルから手を離してしまう。
ばちーん!!、と打ち止めの顔から良い音が聞こえた。
「「・・・・・・・」」
両者の間に気まずい沈黙が流れる。
失敗はできない、と思い再チャレンジをするが再び失敗する。
打ち止めに何度か蹴られ、再チャレンジしてようやく調節する事ができた。
途中土御門や青髪ピアスに出会い、打ち止めと二人でいる所を見て変な勘違いを生んだりと、ごたごたとした時間が過ぎていく。
携帯で時間を確認すると、もう午後六時を過ぎていた。
打ち止めもネットワークで時間を確認したのか。
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