『第三十八話』〜いきなり4vs1って卑怯じゃね?〜
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…?」
辺りを見回しながらザフィーラは拓斗に問いかける。
「此処は以前、俺達の一族が己を鍛えるために通っていた|疑似世界(シャムワールド)。『修練の戦地』だ」
「修練の戦地……」
「シャムワールドってなんだよ?」
「この世界はかなり昔に一族の者達が修練のために創りだした世界で、理論は俺も八割くらいしか分からない。だが、戦うにはお誂え向きだろ?」
そう微笑むと拓斗の身体から微量だが殺気が滲み出る。
守護騎士達はその殺気を感じ取り一斉に構えをとる。
「そうだな」
「わりーけど、速攻で決めるからな! 大体拓斗、お前魔力もないのに勝てると思ってんのか?」
ヴィータは拓斗を心配してか、それとも話にならないという事なのか拓斗の魔力の事を口にする。
「忠告ありがとう。だが、心配無用だ………ソウル」
[了解。『プロテクト』解除]
それと同時に拓斗から遮断されていた大量の魔力が解放される。
「なっ!? お前、魔力を隠してたのか!?」
ヴィータが驚きの声を上げる。他の三人も口には出さないが驚愕の顔をしていた。
「そんなのどうでもいいだろ。早速始めようじゃないか……」
「あぁ……」
その言葉で全員が構える。
「「「「「……」」」」」
五人の間に沈黙が走る。お互いに相手の実力が分からない為か、警戒してるのだ。
――ズザッ
「はぁー!」
「おりゃー!」
誰かの――おそらく、ザフィーラの足をずらした音を合図に烈火の将――シグナムと、鉄槌の騎士――ヴィータがそれぞれの相棒である炎の魔剣――レヴァンティンと、鉄の伯爵――グラーフアイゼンを振りかぶり牽制する。
それに合わせ、盾の守護獣――ザフィーラがバインドで拓斗を拘束しようとする。
「フッ」
「なっ!?」
「マジかよ!」
それを拓斗はザフィーラのバインドを避け、牽制してきた二人をすり抜けるように回避する。
そのまま拓斗が走って向かう先は――
「え、私!?」
湖の騎士――シャマルだ。補助を先に倒して、有利に持ち込むつもりなのだろう。
「『シュワルベフリーゲン』!!」
「っ!」
しかし、ヴィータの放つ誘導弾が拓斗の行く手を阻んだ。
拓斗は黒夜へ変えたソウルで全ての誘導弾を切り捨てる。
「このぉ!」
「はぁ!」
――キンキン、キィン!
そして接近してきたシグナム、ヴィータの二人と己が武器をぶつけあい、金属音を響かせ、火花を散らす中、
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