ラヴリー・スタイル
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た状況など忘れ、
「何て格好をしてるんですか、山田先生――っていうか、これ以上俺に近づかないで下さい。その短いスカートの中身が見えてしまいます」
と言っていた。
山田先生がしていた格好というのは、着ている物がすべてウシのホルスタイン柄。
しかも布面積が少ない。
厚底ブーツにニーソックス。
スカートと呼ぶには短過ぎる物を穿き、ウシのしっぽのような物もちらりと見える。
山田先生が寝転んでいる俺に一歩でも近づけば、角度的にスカートの中身が見えそうだった。
お腹のあたりには布らしき物体は存在せず、おヘソは丸見え。
胸も一応布で覆われているが、今は俺の顔を覗きこむような格好のため、これでもかと存在感をアピールしている。
頭にはウシ耳のついたカチューシャが載っていた。
「あっ、そうですね。でも……見られても平気ですよ」
それを聞いた俺の心臓はドクンと大きく鼓動する。
今、山田先生は何て言った? 見られても平気です、だと? それはどういう意味だろうな。
スカートの中に実は、とある科学的な少女がやっていたようにスカートの下に短パンを穿いているとか、またはスパッツを穿いているとか、そういう意味なのでしょうか? 山田先生。
他にも考えられることはあると思うが、俺はここで思考するのを止めた。
年頃の男子が、それを知り、理解したとき、もう冷静ではいられなくなりそうだからな。
山田先生が簀巻き状態の俺を解放してくれている間、俺は硬く目を瞑っていた。
俺を解放した山田先生は着替えると言って部屋を出ていったが、あんな姿の山田先生を見た俺は、今でも心臓が激しく鼓動し、顔は火照っている。
鏡を見れば俺の顔は真っ赤になっているだろう。
しばらく時間が経ち、ようやく平常に戻った俺は、からかうにしても過激すぎですと心の中で呟いていた。
山田先生が着替えると言ってこの場所を去ってから、自分の感覚では一時間ほど経ったろうか。
すべてつつがなくことが済んだのか、迎えに来た山田先生と移動した先は学生寮の食堂だった。
天井からは『織斑一夏、パッピーバースデー』の垂れ幕が吊るされ、テーブルの上には料理が載っている。
クラッカーが皆に行き渡ると、掛け声と共にクラッカーの紐を引く。
パンッという乾いた破裂音がいくつか食堂内に鳴り響き、紙吹雪が空中を乱舞する。
そして、一夏誕生日おめでとうの言葉が唱和された。
その後、女子五人が一人一人、一夏の誕生日に対する想いを伝えていく。
その言葉を聞いた一夏はにっこり微笑むと、嬉しそうにありがとうと言っていた。
一夏が女子五人と話し終わると、山田先生がこんなことを言い出す。
「
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