『第三十七話』〜出現! ヴォルケンリッター!〜
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
拓斗side
「た、たっくん……」
「大丈夫」
俺はベッドの上で震えているはやてを庇うようにして抱き、光源である本を警戒する。
一体何が起こってる?
寝ていたらいきなり大きな揺れが起こったと思ったら、はやての部屋から大きな魔力反応。
急いで向かえば何か本が強い光を発している。あれは魔導書の類か?
しばらくするとその輝きは収まり、俺が振り向くと、
そこには忠誠を誓う騎士みたいなポーズで4人の人が居た。
「闇の書の起動を確認しました」
と、桃髪でポニーテールの女性が――――
「我ら闇の書の蒐集を行い、主を守る守護騎士でございます」
と、金髪でボブカットの女性が――――
「夜天の主の下に集いし雲」
と、銀髪で獣耳をはやした男性が――――
「ヴォルケンリッター、何なりと命令を……」
最後に朱髪で後ろ三つ編みの女の子が言った。
「何者だ?」
話が可能かどうか確認のために話しかけてみる。
「だ、誰だてめぇ!」
朱髪の女の子が俺に向かって吠えた。
その手には、何時に間にか機械じみたハンマーが握られていた。デバイスか?
「ヴィ、ヴィータちゃん!主の前でそれはダメよ!」
金髪の女性が朱髪の「ヴィータ」という女の子を抑えた。
コイツ等……人間じゃないな。魂はあるが、人間の生命力が全く感じられない。おそらく、光っていた魔導書と思われる本から出現した魔導生命体だろう。
「それはこちらの台詞だ。何が目的だ? 答えによっては――
――腕の一本は覚悟してもらうぞ」
「「「「っ!!」」」」
俺が四人組にだけ殺気を軽く放つと咄嗟に全員が己が武器を構える。
桃髪の女は片刃の直剣を、金髪の女は指輪を付けている方の手を、獣耳に尻尾を付けた、痛い男は拳を。
金髪の女が後ろに下がり、他の三人が攻撃を仕掛けてくる
――ところで動きが止まった。
「なっ!?」
「か、体が!?」
「動かぬ…!?」
「どうして!?」
「はぁ…弱すぎ。まさか相手の実力も分からずに襲って来たのか?」
もう少し強いと思ったんだけどな、期待はずれだな……
俺がそう言うと四人分の殺気が俺にぶつかる。
「ひっ!!」
「おい…殺気の細かい操作もできないのか? はやてに殺気をぶつけるな」
「クソっ! コイツどうやって、魔力は感じないのに……」
無視かよ、いい度胸し
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ