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魔法少女リリカルなのは 〜黒影の死神〜
『第三十七話』〜出現! ヴォルケンリッター!〜
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が驚愕の一色に染まる。まぁ、裏切りモノが憎くないなんて言ったら驚くよな。


「何故? 相手は一族を裏切り、滅ぼした張本人だぞ?」

「何処にいるかも分からない相手を憎んでどうなる? 既に死んでるかもしれない相手だぞ? いくら憎んでもどうにもならない」

「………そうか」

「そうだよ」


 しばらくの間、俺達の間に沈黙が続き、その沈黙は、はやてに着替えが終わったと呼ばれるまで続いた。










「皆似合ってるな」


 俺は着替えたヴォルケンリッターにそう言った。


 因みにザフィーラの服はジーンズにタンクトップのシャツ、黒いジャケットで俺のチョイスだ。


「ありがとうございます///」


 妙に顔が赤いなシグナム、似合ってるって言われ慣れてないのか?


「可愛い服ありがとうございます拓斗ちゃん、はやてちゃん」

「男をちゃん付けで呼ぶなシャマル」


 結構傷つくんだぞ。


「ま、普通にいいんじゃねえの?」


 照れながらそう言っても説得力皆無だぞヴィータ。


「感謝します、主」


 普通にホスト並みに似合ってるなザフィーラの奴。
 今度、そっち系の仕事が入ったら協力してもらうか。

 まぁ、これでヴォルケンリッターたちが外に出ても怪しまれないだろうな。


「じゃあ、俺はもう帰るな」

「え!? もう帰るん!?」

「あぁ、俺もそろそろ家に戻らないと」

「なんでや!?」

「いや、仕事あるし。言ったと思うけど、小説翻訳の締め切りが迫ってるんだよ」

「ええやん別に!」

「あ、主、さすがにそれは……」

「お仕事のじゃまをするのはちょっと……」

「どうかと思いますが……」

「うんうん」

「せやけど……」


 ヴォルケンリッターに言われて見るからに落ち込むはやて。


「しょうがないな……」

「…? たっくん?」


 俺がはやての頭を撫で始めた事に不思議そうな顔をするはやて。


「そう落ち込むなよ。もう二度と来ないなんて言ってないんだぞ? いつもとは言えないが、できるだけ来るようにはする」

「……ほんま?」

「本当だよ」

「ん〜……分かった! ちゃんと来るんやで!」


 そう言うはやての頭をポンポンと叩き、俺は八神家を後にした。
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