TURN2
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したッ!! 中帝国艦隊ですッ!!」
安心したところで中帝国艦隊がやってきた。
「数は?」
「巡洋艦一、駆逐艦八隻の一個水雷戦隊です」
偵察艦隊やろか……。
「よし、これより迎撃に入る。旗艦榛名に伝えろッ!! 全艦砲雷撃戦用意ッ!!」
高雄型四隻の巡洋艦は摩耶を先頭にして単縦陣になって中帝国艦隊に迫る。
「前部主砲発射用意良しッ!!」
「照準を敵巡洋艦の艦橋に設置や」
「ヨーソロー」
前部主砲が微調整をして敵巡洋艦の艦橋を狙う。
「準備完了ッ!!」
「撃ち方始めェッ!!」
前部主砲が一斉に砲撃を開始した。
主砲から発射された青白いビーム弾は初弾で敵巡洋艦の艦橋に命中した。
「敵水雷戦隊が乱れましたッ!!」
まぁそうやろな、いくら強敵な艦隊でも親玉を討たれたら後は烏合の衆やからな。
「丁字戦法に入る。取り舵一杯ッ!!」
「とぉーりかぁーじッ!!」
四隻は取り舵をして敵水雷戦隊に横腹を見せる。
「全主砲撃ち方始めェッ!!」
四隻の主砲十六基が一斉に砲撃を開始した。
この砲撃から逃れる事が出来たのは僅か二隻の駆逐艦だけだった。
残りは全て宇宙に花火を打ち上げたのである。
二隻は平文で降伏すると打電して白旗を掲げた。
「敵駆逐艦が白旗を掲げました」
「主砲はそのままにして近づけ。臨検隊は乗船用意や」
呆気なかったな……やはり向こうの士気は低いんやろな。
「二隻を接収後に北京に戻るで」
俺はそう言った。
第四戦隊は二隻の駆逐艦を引き連れて帰還した。
――戦艦長門――
「狹霧の奴、中々幸先の良い事をしてくれたじゃないか」
秋山から報告を聞いた東郷長官はニヤリと笑う。
「指揮官として十分な素質はあるな」
「自分としては田中提督と交換してもらいたいくらいです」
秋山参謀は溜め息を吐きながらそう呟いた。
「なに、田中みたいな暴れん坊もまた必要さ」
東郷長官はハッハッハと笑う。
「狹霧は何処まで見せてくれるのだろうな」
「……自分としては東郷長官と代わってもらいたいくらいですけどね」
秋山参謀は胃の辺りを押さえる。
「胃薬ならあるぞ」
「それは私が常備している胃薬ですッ!!」
「ハッハッハ」
日本海軍長官と参謀は何時も通りの通常運転だった。
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