Dragon and human of mixed race
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「零帝・・・リオン・バスティア・・・」
「ドラゴン!?」
『!』
クロスが紡いだ言葉の最初に現れたドラゴンの単語に、思わずナツは反応する。
ナツだけではない。
ガジルは興味なさげにデバイス・アームズの残骸を食べているが、その目は小さく見開かれている。
ウェンディは両手を口元に当てて静止し、ココロは目を見開いて立ち上がった。
「オイ!ドラゴンってどういう事だ!?まさかティアも滅竜魔導士なのか!?」
「落ち着けよナツ!」
「ぐほっ」
「そうよ!それに、今のクロスの言葉にスレイヤーって単語は無かったでしょ?」
思わずクロスへと詰め寄るナツをグレイがマフラーを掴む事で止め、ルーシィが同意するように頷く。
マフラーを掴まれたナツは小さく苦しげな声を発した。
「クロス、今のはどういう意味だ?」
「・・・直訳しよう」
エルザに問われ、クロスは小さく溜息をつく。
そしてゆっくりと、先ほどの言葉を直訳した。
「“竜と人間の混血”」
時間が、止まった。
ギルドにいた全員がそう錯覚を覚えるほどに、空間の動きが停止する。
平仮名にしてしまえば13文字で済む言葉の意味を理解するのに、30秒はかかっただろう。
時計の針が奏でる、普段なら絶対に聞こえないカチコチという音がやけに響く。
「・・・混血?」
「竜と、人間の?」
クロスが言った一言を繰り返す。
こくっとクロスは頷いた。
「そ、それって・・・」
「ああ――――――――竜人、と呼ばれる存在だ」
竜人。
その言葉は、ファンタジー小説でしか聞いた事が無かった。
こんな―――――こんな、身近で聞くような、言葉では無いはず。
「・・・俺達カトレーンの一族は、かつてその膨大かつ強大な魔力でこの世界を創り上げたと伝説されている」
突然、クロスがスケールの大きな話を始めた。
一族規模から世界規模へと。
「カトレーンの初祖が世界を創り、万物を作った。初祖は星より生まれたとされ、己の一族に“魔力”の花言葉を持つカトレアを少し変え、カトレーンの名を付けた」
初祖、つまりはカトレーンの始まりの存在。
「そして、その初祖の名は――――――――」
青い瞳が光を受けて煌めく。
テノールボイスに乗せられた言葉は、すんなりと耳に入った。
「――――――星竜、シュテルロギア」
星竜シュテルロギア。
つまりは、竜。
「・・・え?」
そう呟くのが、精一杯だった。
いろいろスケールが大きく、衝撃的な事実ばかり
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