暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第330話】
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
 き、急に家族が増えるって訊いたらこうなるわよ! ねぇ、お兄ちゃん!?」

「ん? ……かもな、だが……戸籍が無いとダメだし、良いじゃん。 母さんに任せようぜ」

「も、もぅ……。 はぁ……わかったわよ」


 ――という訳で美冬も納得したという事もあり、戸籍や養女の件は母さんに一任する事にした。


「……話は纏まったようだな。 では私はこれから今日起きた事件の事後処理があるのでこれで――」

「あ、織斑先生? ……俺や一夏の処遇はどうなるのですか? 一夏……許可を取らずに来たらしいですが」

「……それに関してもこれから話し合う予定だ。 お前の処遇に関しては多分大丈夫だろう。 アラクネを奪い返したのもあるしな」

「……そうですか。 ……コアに関してはどうなるのですか?」

「ん? ……とりあえずコアを初期化した後に、有坂先生に預けるつもりだ。 ……本来なら奪われた国に返さないといけないのだが、どの国も『被害届』を届けてないからな……奪われたとなっては、国家の恥と考えるらしいからな」


 やれやれといった感じで喋る織斑先生――まあ確かに貴重なコアが奪われたとあっては国家の警備体制に批判が集中するだろうから黙るのが普通かもしれない。

 とはいえ、目を閉じてからまた開いて見ても有ったものは奪われてその場に無いのは事実なのだから、国家間の連携を取れば良いものだが――生憎と人間、簡単に手と手を取り合えるのなら昔から戦争は起きないものだ。

 国際的立場から考えても、わざわざ不利になる事を纏めて報告するよりは黙っておこうという事だろう……多分。


「まあ何にせよ、話し合いもこれから暫くは続くだろう。 ……もしかすると、上層部からの圧力で今回の織斑の無断出撃はうやむやになるかもしれんがな……。 今さら私の名前に傷がつこうが私は気にしないのだが、上はそうとは考えていないようだ。 ……ふっ、まるで中間管理職みたいな立場だな……私は……」


 自嘲するかの様に呟く織斑先生――色々気苦労が多いのかもしれない、俺達生徒や他の教師の目の届かないところで。

 ……そう考えると、一概に色々責める事も出来ないように感じる――とはいえ、俺が責める立場ではないが。


「それではな。 ……書類は明日までに用意しておく」


 そう言い残し、視聴覚室から立ち去った織斑先生。


「……先生も気苦労が多いのね。 まあ生徒会長の私も、同じぐらい気苦労多いけどね、アハッ♪」


 お茶目に笑う楯無さん――そういえば、色々な片手間の合間に俺や一夏、篠ノ之の訓練に付き合ってくれてるんだよな……。

 いつか、ちゃんとお礼をしないと……。


「ところでさヒルト君。 その子の名前、どうするの?
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ