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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第330話】
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 そう言う楯無さんに、母さんと織斑先生は静かに頷く。


「了解しました。 では簡素ながら説明します。 先ず――」


 俺のこれ迄のムラクモとの経緯を簡素に説明する。

 福音戦での初の対話から今日のコア擬人化までの経緯を――。

 もちろん、実際に体験してない人ばかりなので信用されないと思うのだが――。


「――って事はお兄ちゃん、その子は村雲・弐式のコアって事なの?」

「……あぁ、まあ信用するかしないかは任せるが。 ……事実だからな。 現にこの子は村雲を纏う事が出来るし。 ……やってみてくれるか?」

「ん。 了解」


 小さく返事をすると共に頷くと、身体が光に包まれ、村雲・弐式を纏ったムラクモ。

 目をぱちくりさせる美冬と未来の二人に、織斑先生は腕比べしながら小さく声を上げ、母さんは少し驚いた表情をするも、直ぐにいつも通り絶やさない笑顔を見せた。


「……だからあの時、彼女がヒルト君のISを纏えたね?」


 納得するかの様に頷く楯無さん。

 開いた扇子には何故か納得の文字――。


「んと……フラグメント・マップの構築に支障は無いの?」


 未来がそう言うと、俺は頷き――。


「あぁ、俺が見た限りだと支障は全く無いな。 ……でも念のため、母さん後で調べてくれるか?」

「えぇ、もちろんよぉ〜」


 にっこり笑顔で応える母さん――。


「……成る程。 とりあえずコアの擬人化に関してはわかったが。 ……有坂、お前はその子をどうしたいのだ?」

「え? ……とりあえず、この学園の生徒に出来ないですか?」

「えっ!? ひ、ヒルト……?」


 まさかの発言に、一同驚きの表情を見せた中、一番驚いたのはムラクモ本人だった。


「うふふ。 ヒルトは何故そういう考えに至ったか……説明してくれるかしらぁ?」

「あぁ。 ……まず、コアが擬人化したっていうのは世界的に見れば大発見だろうし、トップニュースにもなる。 この辺りは俺自身バカでも思い付きましたが……そうなると、擬人化したこの子の待つ未来はどうなると思います?」


 ムラクモの肩に触れ、俺はその場にいる全員の表情を伺う。


「……確実に言えば未来は無いと言える。 コアが擬人化した事実が世界に発表されたならば……。 確実に研究対象として保護という名目の名の元、完全隔離され、モルモットとして多様な実験材料にされるだろうからな」


 腕組みしたまま真っ直ぐと見据える様にムラクモを見る織斑先生。


「えぇ。 多分何処の国でも同じ様な考えに達する筈です。 更に言えばコアは人間では無いから人権侵害にも当たらないとか屁理屈捏ねて色々な理屈を
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