第一章 運命の始まり
第三話
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もちろんエルトシャンにラケシスも」
「ありがとうございます」
「キュアン、こちらこそ君を我が家に招待したい。なんやかんや君とシグルドには世話になっているからな」
「そうだな、我々が本科を卒業したらお互いの家に行くことにしよう」
キュアン王子は、間違いなくいい男である。それは間違いないと思った。というか兄上の友人だし、そこらへんはわかっていたんだけどね。
「探したぞ、二人とも!」
俺の後ろから声が聞こえた。俺を含め全員がそちらを向く。背が高く、髪が青く、尚且つイケメン。どう考えてもあの人だ。その後ろには手を引かれ歩く可愛い、これが未来のキュアン王子の妃となるひとだろう。
「「シグルド!」」
やはりな!
「ふぅ、やあ二人共。それでこれが俺の妹だ」
「どうも皆さん。妹のエスリンです、よろしくお願いします」
そのあとは当然のごとく、知らない者同士の挨拶へ。姉上のところは長くなったので割愛させていただきます。
「兄様、そろそろ私も紹介してください」
「そうだったな。シグルド、これが弟だ」
「やぁ、シグルドだ。なんでもエルトシャンの幼き日よりも才覚を見せているとか、ノディオン王国は、エルトシャンと君がいれば安泰だね」
「ありがとうございます、シグルド様。ロキと申します、よろしくお願いします」
「こちらこそ、でも様はいらないよ」
そういって差し出された手は、大きく筋肉が隆々としてるのが分かる。兄さんも勇者の素質は十二分に備えているが、こちらも負けじとそれはあるようだ。今は仲良くしていくのがベストだろう。時勢をみて変えていけばいいだけの話だ。
「では、シグルドさんと」
「うん、それでいい。そういえば、ユングヴィ家のエーディンは見ていないだろうか?」
「ユングヴィの息女か? すまない、あまり拝見したことがないのでわからん」
エルトシャンの答えに、姉上とキュアン、そして俺が頷く。
「そうか、領地がうちとは隣同士でな、幼馴染のようなものなんだ。といっても年齢は少々下だが。すまないが、探しに行ってくるよ」
シグルドとエスリンは、そう言ってその場を離れた。その後はキュアンとともにとりとめのない話を長々としていたが、ウェイターの一人が次がノディオン王家の謁見のお時間ですと呼びに来た。
あれかな、もしかしてウェイターって貴族の顔と名前全部頭に入ってんのか。そう考えると、さすがはバーハラ王家。一ウェイターの質が高い。
キュアンに別れを告げ、俺たちはその場を立ち去った。先ほどのウェイターに所謂控え室のような場所に連れてこられ、既に父上と母上がそこで待っていた。
「どうだ、パーティは楽しいか?」
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