ターン5 鉄砲水と過去の源流
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「………よしっ!もうこれで大丈夫、どんな状況が来てもサッと応えられる!」
「ふーん。じゃあひとつ質問していい?これ答えられたらテストで困ることはないだろうから帰ってもいいよ」
「え、ホント稲石さん!?よーし、かかってこいやー!」
いつもの廃寮にて。新学期最初の実力テストを前に、僕は亡霊稲石さんの個人授業を受けていた。なにせ実技がなければ進級すら怪しい程度の成績だったから、テストは気が抜けないのだ。
「じゃあ問題。自分のライフが1000、相手ライフが1500とします。相手の場にダーク・キメラが出ている状態で自分と相手がブラック・ガーデンを発動、その後召喚したカラテマンが効果を使って攻撃を仕掛けたら相手が攻撃宣言時に収縮をカラテマンに使いました。そこでチェーンして旗鼓堂々を発動、墓地の進化する人類をカラテマンに装備。さあ、この場合どっちがいくつダメージを受けるでしょう」
長い長い長い!問題長いよ稲石さん!だ、だけどこれはあくまで戦闘ダメージに関する問題なんだ。その場合、こっちには切り札がある。
「当然0以外ありえないね。なぜならその戦闘で、両者が手札からクリボーの効果を発ど……」
「却下。それ言い出したら問題にならないでしょ?」
ですよねー。いい案だと思うんだけどなあ。まあでも休みを獲得するために、脳みそをフル活用させて考える。そもそもカラテマン自身が召喚した瞬間攻撃力………あれ?カラテマンの最初の攻撃力っていくつだっけ?いや、確か1000だったはず。だから半分の半分で250になって、そこから効果を使うけど確かあの効果は元々の攻撃力を倍にする効果なはず。つまりここまでで2000。だけど収縮で元々の攻撃力が半分になって進化する人類で攻撃力が上がって、あれそもそもダーク・キメラの素の攻撃力っていくつだっけ?
「………参りました。授業続けてください」
「ん。ちなみにダーク・キメラの攻撃力は1610、収縮の効果で半分になるのは進化する人類で2400になったカラテマンのもともとの攻撃力。つまりこの場合は攻撃を仕掛けた側が410ダメージを受けるからね」
まあこれがしっかり言えるならわざわざこんなところまで補習なんて来ないよね、と言いながら手早く机の前に問題集を積み上げていく稲石さん。ポルターガイスト現象を駆使してふわふわと教科書をページが開いた状態で漂わせるその姿はまるでファンタジーによくある魔法使いのようだけど、浮かんでる本はあくまでもただの教科書だからそんな大それたものじゃない。
あ、そういえばデュエルモンスターズの初期の名前、M&Wって確かプレイヤーが魔法使いという設定で行うゲームなんだっけ。そこまで考えたところで、コツリと頭を小突かれた。
「あいて。教科書の角で叩くのは
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