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生命の木〜少女愛者の苦悩
生命の木
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て、中のものを流し込んだ。何度かそれを繰り返すうち、少女は自分に酔いが回ってきた。
 突然少女は緑川を突き飛ばした。倒れた緑川に少女は背を向けて、嗅いでと言った恥ずかしさを乱暴に変えて果たした。そして冷たい手が緑川のズボンに入った途端、緑川は激しい痛みを感じた。何のためらいもなく力一杯握っているらしい。
 緑川は思い切り少女に息を吹きこんだ。息はすぐ中で閊えたが、もっと力を入れると、奥が開いて入っていった。初めての感覚に少女は声を上げた。力を緩めた少女を引き剥がした緑川は、背中から誇らかに少女の中へ踏み込んだ。今度は詰まったような声を出して、少女は緑川にされるままにしていた。緑川はその姿勢でワインを瓶から片手で飲んだ。
 酔ってきた緑川はこの行為に慣れを感じた。いつものことだと思い出す感じがあった。当たり前のように緑川は少女の中でし終えると、少女を仰向けに返してまた続けた。少女は片腕を上げて目のあたりを隠していた。
 ふと涼風が吹いてきた。少女の体臭と違う爽やかな空気に緑川がそちらを向いたとき、玄関口に立って見ているズザンナの姿が目に入った。ドアを閉めていなかったのである。手には、昨日ポストに入れた緑川の手紙があった。
 緑川は少女を置いてズザンナの方へ走り寄った。何も穿いていないことなど忘れていた。ズザンナは眉をひそめた笑顔のような表情をしたまま、外に出てバタンとドアを閉めた。

 しばらく立ち尽くしていた緑川はドアの鍵を締め、少女を振り返った。どんな感情にも増してこのとき緑川の心に、先ほどこの玄関口から吹いてきたような涼風が吹き渡った。それは自由の薫風だった。今、緑川は、何をしてもいいのだと感じていた。
 おじさんどうしたのと少女レナータが声をかけた。なんでもない、いま行くと緑川は台所で水一杯を飲み、レナータのもとに走った。
 緑川はレナータの全身を丁寧に嗅ぎ、隈なく口付けしていった。伸びやかな優しい気持ちでなんでもできた。平静な心と言える様子でレナータのはらわたの味を知った。何か女の秘密にまた一つ立ち入った喜びがあった。緑川は、自分の舌が伸びてレナータの口から出てくる空想をしてみた。それから緑川はそこに入った。止めることなく長く続けた。離れることを嫌うレナータのために、緑川は用もレナータの中で済ませた。
 何も食べずに疲れて眠ってしまった二人が起きたのは夕方の五時頃だった。緑川はレナータを洗ってやって、朝食のような食事を摂った。だるそうなレナータとは反対に、緑川の酔いは覚めていた。レナータが自分の子供のようにいとおしかった。おじさんといると自分がなくなっていくみたいで嬉しい、泊まっていきたいとレナータは言ったけれども、緑川は許さなかった。
 緑川は一緒にレナータの降りる駅まで電車で見送ってやった。来週また来る約束と、緑川から与えら
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