曹操聖女伝第4章
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、濮陽は瞬く間に激戦区と化した。
呂布が大張り切りで曹操を探したが、両軍入り乱れての大乱戦で完全に曹操を見失う。
「うおぉー!曹操は何処だぁー!」
??が呂布にケチをつける。
「五月蠅い!お前の頭は戦いだけしかないのか!?」
全身武器だらけの??に言われたくないと言いたい所だが、曹操との一騎打ちを熱望する呂布の姿を見れば、どっちが戦馬鹿か判らなくなる。
そんな中、1人呂布に勝るとも劣らない暴れっぷりを魅せ付けた男がいた。典韋である。重量8kgの槍を2本振り回して次々と敵兵を斬ったのだ。
「あれは典韋ではないか。何であの者が張?軍と戦っておる?」
曹操の質問に二郎真君はこう答えた。
「張?軍を陥れた陳宮の不義に怒り、私の許に駆け込んで来たので」
「ほーう、私が気に入っただけのことはあるな」
「はい……心強き同志と見受けます」
その武勇を認められ、典韋は曹操のボディーガードとなった。からかう??。
「やったな!このこのこの!」
典韋は照れ笑い。
その時、曹操の耳に天の声が入った。
「張?軍との戦いを一旦中断して徐州に向かう!」
荀ケが早速諌める。
「お待ちください!もし殿の留守中に?州を奪われ、更に徐州攻略に失敗したら、どうなさるおつもりですか?」
曹操は周囲を安心させるかのように優しい微笑みを浮かべながらこう述べた。
「徐州攻略が成功するか否かはともかく、張?軍との戦いにとんでもない邪魔者が割り込んでくるのは確実だ」
その2日後、無数の蝗の群れが?州に出現し、張?軍は彼らが通り過ぎるまで休戦を余儀なくされた。
その間に徐州攻略を再開。見事に陶謙を討ち取るが、張?軍との戦いにうつつを抜かしている間に徐州は最悪な形で変貌を遂げていた。流石の??も酷過ぎて無口になった。
陶謙軍や人間に転生した魔王そのA配下の邪凶が毎夜のごとく徐州に暮らす民衆を凌辱したり、村祭りに参加していた農民を皆殺しにしたり、手頃な人間を食用赤ん坊を量産する為の道具として改造したり、罪も無い少年少女を子供兵士として麻薬漬けにしたりと暴虐の限りを尽くしていた。
これを見た曹操軍兵士達は、暫くの間止まらぬ吐き気に苦しめられたと言う。
徐州の士人や庶民は、陶謙の死を皆で喜んだ。陶謙の亡骸は逆さ吊りにされ、衆前の晒し者となった。陶謙を死に追いやった曹操を徐州の士人や庶民は英雄視した。
さて、このまま徐州が曹操の物となるかと思えば、なんと曹操は辞退してしまった。邪凶のモノとはいえ無数の躯と血で徐州を汚した罪を重く受け止めて出した結論であった。また、無事に曹嵩父子の仇を討った事で徐州への興味を失ったのも徐州刺史辞退の一因でもあった。
それから暫くして、曹操の許に新たな徐州刺史の車冑が挨拶にやって来た。
「このままでは徐州に人が住めなくなります。どう
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