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曹操聖女伝
曹操聖女伝第4章
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いた。相手は魔王クラスの邪凶なのに。
「強がっても無駄だ!どうせお前は此処で死ぬ!」
董白が目を瞑りながら祭玉に攻撃を命じる。
「えい!」
すると、2つの祭玉が追っ手の内の2人に思いきりぶつかった。1人は頭蓋骨粉砕骨折。もう1人は祭玉で腹を強打した。
「うぐお!」
ここで漸く董白の魔王クラスの邪凶としての実力に気付き始めた追っ手は慌ててなぜ王允が董卓に勝てたのか話し始める。
「呂布だ!呂布が王允に寝返りやがった!」
それを聴いた董白はもう追っ手に用は無い。本来の邪凶ならここで追っ手を一人残らず殺していただろうが、魔王クラスの邪凶でありながら内気で引っ込み思案な性格の董白は逃げ出した。
しかも、ご丁寧に深々と呂布の裏切りを教えてくれた追っ手に深々とお辞儀をしてから逃げたのである。

二郎真君が慌てふためく伝令兵を発見した。
「ン?早馬だな。おい、何事だ!」
「は!?州の刺史である劉岱(字は公山)様が黄天軍残党との戦いで戦死されてしまいました」
この年、青州を本拠地とする黄天軍残党が?州に侵攻してきた。この対応を協議する中で鮑信はこう献策した。
「黄巾軍は百万ともいう圧倒的勢力を誇り、その勢いは衰えることを知らないため、鎮圧することは難儀を極めるだろう。ここは籠城すべきである」
しかし、劉岱はこの進言を聞き入れることなく出陣し、敢え無く討死してしまった。
二郎真君は早速曹操に訳を話した。
「ほう、使者として州の役人を説得しに行きたいと?」
「はい!曹操殿を新しい刺史として迎えるよう根回しをしたいのです」
趙公明が妙に納得した。
「つまり、黒山賊を討とは東郡太守に成り申した如く、今度は黄天軍残党を討とは刺史の座を狙おうとは策じゃな」
とりあえず皆に相談する曹操。それに対して荀ケはこう答える。
「もとより漢王朝を脅かす賊は討たねばなりません。今それが出来るのは曹操殿を置いて他にはいません」
それを聴いた曹操が決断し、そして、力強く命令した。
「よし!州役人達の説得は顕聖殿に一任する!??殿らは戦に備えて兵をかき集めろ!荀ケ殿は此処に留まり、兵糧の補給を絶やさぬ様に!」
やがて州郡・廩丘に乗り込んだ二郎真君は、見事に重臣達を説き伏せて曹操の?州迎え入れを成功させた。
これにより曹操は直ちに黄天軍残党の鎮圧に乗り出したが、黄天軍残党の抵抗が予想以上に凄まじく、曹操軍は大苦戦を強いられた。
??はあきれ返りながらこう言い放つ。
「驚いたね。黒山賊と違って、あいつらの強さは本物だぁ!」
それを聴いた曹操がもの凄い事を言ってしまった。
「長い反乱の中で鍛え抜かれた戦士だからな……邪凶が混ざっていない事だし……欲しいな!」
「えっ!?」
曹操が考えた作戦はこうだ。
先ずは曹操自身が囮となり、黄天軍残党の主力部隊
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