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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第329話】
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けても特に旨味もねぇ……。 村雲・弐式……あいつは纏ってねぇし……ふむ」


 腕組みしながら呟く男――チャンスにはチャンスだが、相変わらず動けず、更に下手するとISが解除された篠ノ之に手が及ぶかもしれない――と。


「皆! 大丈夫!?」

「お兄ちゃん!」

「あぎゃ?」


 声のする方に一瞬気を取られた男は空を眺めた。

 そこには美冬、未来の二人がちょうどやって来た所だった。

 一瞬見せた隙を逃す手は無く、直ぐ様セシリアへとアイコンタクトを送る――それに直ぐ様反応したセシリアは、狙撃銃の引き金を引いた。

 砲口から放たれた粒子ビームは俺へと一直線――と。


「あぎゃ! フリューゲル・アインス!!」


 直ぐ様反応した男は、俺を捉えたままの自律兵器に命令を送ると直ぐ様その自律兵器はエネルギーシールドを形成した。

 それと同時にAICの拘束から解除される――その一瞬、予め溜めていた瞬時加速のエネルギーをスラスターから放出。

 背部スラスターから伝達するかの様に一気に装甲表面温度が上昇した――。


『主君。 打鉄は量産機故に村雲とは勝手が違う。 ……主君ならわかってると思うが』

『わかってる。 ……だがそれでも、限界まで引き出さないといけないんだ!』


 撃ったビームは、張られたエネルギーシールドによって阻まれたその一瞬、瞬時加速を行う。

 まるで俺の思いの分だけ、加速力が増すかの様に肉薄していく。


「――――貫けぇぇぇえええッ!!!!」


 加速の最中に近接ブレードを呼び出し、加速をつけた突きによる一撃――だが、装甲に触れる少し前でピタリと止まる。


「あぎゃ、惜しかったな? ……あぎゃぎゃ、どうやらお前もマスコミが流した情報とは少し違うようだ。 ――動きでわかる、お前は先の二人よりも動きがいい」

「くっ……!」


 AICによって固定されてしまった。

 押しても引いてもびくともせず、AICの完成度の高さはラウラのシュヴァルツェア・レーゲンのそれよりも高いのが明白――なら。


『雅、全パワーを背部スラスターに集中。 絶対防御のエネルギーもだ!』

『主君! それでは主君が――』

『いいからやれッ! やらなきゃ、何も出来ずにやられる!!』

『……ッ! 承知した!』


 エネルギーバイパスが背部スラスターに接続された――刹那、まるで爆発するかの様にスラスターから大量の推進エネルギーが放出される。


「……何!?」

「このまま――届けぇぇぇえええッ!!!!」


 徐々に――近接ブレードの切っ先が男のISに触れ、そして――強制的に解除されたAICの反動から、加速力の
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