第3章
月光校庭のエクスカリバー
第56話 明日夏の憂鬱な、ドレイクの優雅な一日
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その手の集団に接触しようとしたりとさんざんだった。
……だが、それももうすぐ終わる。
後数分で約束の午後十時になるのだ。
「いや〜♪楽しい時間ってのはあっという間に過ぎちまうなぁ♪」
(……こっちは神経が休まらなかったんだがな…)
「慌てるお前は見てて飽きなかったぜ♪」
(………このやろう……)
「ははは♪」
……心底疲れる…。
などと、時間まで会話していると、ふと言い争いの声が聞こえてきた。
「何だ?」
ドレイクがそちらの方を見ると、駒王学園のじゃない学生服を着た女子生徒一人を軽薄そうな五人組の男達に囲まれていた。
「ナンパか?」
十中八九その通りだろう。
女子生徒の方は嫌がっているが、男達はそれを逃さない。
女子生徒は完全に怯えていた。
(ドレイク、替われ!)
放っておく訳にもいかないと、ドレイクに人格の入れ替えを要求する。
「いいや、ここは俺にやらせろ♪」
予想外にドレイクが助けに行こうとしていた。
「その方が面白そうだろ?それにああ言うのは見ててもなんも面白くねえしな」
そう言うとドレイクは駆け出す。
「…あ、あの…やめてください!…」
「いいからさ〜♪俺達といいところに…ぐへぁっ!?」
『なっ!?』
「俺、参上!」
男の一人を助走を加えた跳び蹴りで吹っ飛ばし、なにやら登場文句らしき事を言う。
「何だテメエ!!」
「なんのつもりだ!!」
男達はドレイクの行動に激怒していた。
「通りすがりの正義の味方、的な感じ?」
「ザケンじゃねえぞ!!」
「女の前だからって格好つけてんじゃねえぞ!!」
男二人が殴りかかってくるが、ドレイクはそれを易々と避け、回し蹴りと後ろ回し蹴りを叩き込み、男二人の意識を刈り取った。。
「な、なんだコイツ!?」
「めちゃくちゃ強ぇ!?」
「ん♪」
『ひ、ひぃぃっ!?』
残りの男達は一目散に逃げようとする。
「お〜い♪」
『ひっ!?』
「忘れ物♪」
ドレイクは倒れている男達を指差す。
倒れた仲間を担いで、男達はその場から逃げ出した。
「大した事ねえの」
「あ、あの?」
「ん?」
「あ、ありがとうございます」
女子生徒が頭を深々と下げる。
「………後は頼むぜ……」
「お、おい!?」
面倒と思ったのか、急に入れ替わり、後処理を俺に押し付けやがった
俺はとりあえず、その場をなんとかやり過ごした。
(たく!急に入れ替わりやがって!)
『ははは♪』
あの後、俺は我が家への帰路についていた。
……今日は本当に疲れた……精神的な意味で…。
『いや〜♪それにしても面白い一日…いや、正確には半日か?…だったな♪』
(……俺にとっては面白くもなんともねえよ!…)
『やはは〜♪』
「……はぁぁぁ…」
俺は今日何度目
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