第3章
月光校庭のエクスカリバー
第56話 明日夏の憂鬱な、ドレイクの優雅な一日
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…あまり派手なのを好まない俺なら絶対にしない派手なファッションだった。
……今からこの格好で街中を歩くと思うと……憂鬱だった。
……頼むから知り合いに出会わないでくれ!
「お、お前、明日夏か!?」
俺の望みは無惨に砕け散った。
あの後、ファミレスで昼食を食べた後、街中を歩いていたら知り合いこと松田と元浜と鉢合わせした。
二人とも唖然としていた。
付き合いの長い二人からすれば、今の俺の姿は驚愕ものなのだろう。
「よ〜♪松田ぁ♪元浜ぁ♪」
「……何だよその喋り方?お前そんなキャラだっけ?その格好も普段のお前ならしないぞ絶対…」
「……何か変な物でも食ったか?…」
「ああ、今日はちょっと思いきってイメチェンを、な♪」
「……そ、そうか…」
……なんだか誤魔化せたのか、誤魔化せなかったのか微妙な反応だった。
「……きっとこいつにもいろいろあるんだろ…」
「……そうだな…」
なにやらコソコソと話して納得していた。
「ところで二人とも何してんだ?」
「あ、ああ、あえて言うなら紳士の必需品を買いに、か」
「うむ」
「あ〜!エロディスク買いに行くんだな!」
「失礼な言い方するな!」
「エロに失礼もなんも無いだろ?」
「いや!エロは偉大な物なのだ!!」
「貴様には一生分かるまい!!」
「ほ〜」
……嫌な予感がする…。
「ならそのエロの偉大さを教えてもらおうか」
『は?』
(おい!ふざけるなテメエ!!)
俺はすぐさま、ドレイクに制止の声を掛けるが、ガン無視された。
「てな訳で、俺も連れてってくれよ?」
「本当にどうしたんだ明日夏!?」
「マジで大丈夫か!?」
松田と元浜は本気で俺の事を心配していた。
「言っただろ、今日は思いきってイメチェンしたって」
『………』
松田と元浜はお互いに向き合う。
「……どうする元浜よ?…」
「……まあいいんじゃないか。きっといろいろと発散したいんだろう」
「よし!ならば着いてこい!」
「エロの偉大さを教えてしんぜよう!」
「おう!頼むぜぇ♪」
ドレイクは松田と元浜の後に着いていく。
(ふざけるなぁぁぁっ!!)
俺の叫びはドレイク以外に聞かれる事は無かった。
(…………はぁぁぁ………)
「溜め息すると幸せが逃げるぜ?」
……誰のせいだ、誰の…。
……もう俺のHPは尽き掛けていた。
あの後、なにやら路地裏にあった店に入り、そこでで永遠と松田と元浜にエロについて語られ、正直、げんなりしていた。
ドレイクは興味深そうに聞いていた。
その後ドレイクは、松田と元浜と一緒にゲーセンに行ったりし、二人と別れた。
それからは俺の精神的に大変だった。
髪を染めようとしたり、声を掛けてきた不振な女性の誘いに乗ろうとしたり、顔に傷がある明らかに
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