暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
20 誕生の理由
[1/7]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
いつもは静寂に包まれるプライムタウンも今夜ばかりはそうとは言えなかった。
しかし人々はいきなりのビルの崩壊に恐怖することはあっても、決して笑っているということは無かった。
その様子を少し離れたホテルの屋上から傍観していたこの少年以外は。

「オレの勝ち...みたいだな?」

銀髪の少年は顎を上げ余裕たっぷりに自分の背後に立っているバット・ダークネスに笑い掛けた。

『スターダスト・ディザイア...いや、あれは...』
「そう、あれはスターダスト・ディザイアじゃない。ロックマンだ。スターダスト・ロックマン、いい名前だろ?」

少年はまるでおもちゃを与えられた子供のようにはしゃいでいる。
だがバット・ダークネスの態度は真逆だった。

『スターダスト・ロックマン...スターダスト・ディザイアのシステムが書き換えられたというのか...』
「そ。電波変換ってのは意外にもベースとなる人間の体質、能力、癖や理想とする戦闘に見合ったものに左右されやすい。安食ちゃんの悪夢を吸い取る能力がいい例だ。まぁ人間でないアンタには理解出来ないだろうがな」
『...やはりキサマが目をつけていた相手に道を示したのは失敗だったか...』

バット・ダークネスは少年を激しく睨んだ。
しかしバット・ダークネスのように恐怖の化身のような者から睨まれているというのに、全く少年の顔からは恐怖はない。
しかし少年の隣にいた眼鏡を掛けた男は凄まじい殺気で震え上がっていた。
ThinkPadを操作し、データをまとめている。
するとバット・ダークネスは不意に闇の中に消えた。
瞬間移動、そうとしか言いようのない芸当だが、少年は全く驚かない。

「スターダスト・ディザイア...いやスターダスト・ロックマンは主に銃火器を大量に装備しています。ブラスター、バズーカ、マシンガン、その他の近接戦闘用のクナイ、ブレードなど。ですが、近接戦闘用の武装やその他の装備に前に入手したスターダスト・ディザイアの詳細データに無いものがあります。必要最低限のコンバットナイフ1丁だけ...のはずなんですが...」

廃ビルの中と周辺に仕掛けてきたカメラの映像を無線で送信して解析した結果を男は口にした。
正直なところ、イレギュラーな電波人間の登場に驚きを隠せないようだった。

「そりゃそうだろうな。彩斗の意思がシステムで必要のないものを排除し、必要なものが装備された。それに恐らくオレと同じで『トランス・アーキテクト』の能力を持ってる」
「...確かにナイトメア・テイピアとの戦闘中にウィザードを大剣状の武器に変化させています。普通の電波人間には無い能力です」
「もともと遠距離戦を前提としたシステムで接近戦の能力を彩斗が望み、改変させた。やっぱりムカつく奴はぶん殴りたくもなるしな.
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ