第6章:女の決意・男の勘違い
第33話:敵が強いッス
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(闇の洞窟)
リュカSIDE
思わずウルフの口車に乗せられて即刻出立してしまったが、やっぱり天空城で休んでくれば良かったと後悔中!
でも後悔してるのは俺じゃないよ。真面目に戦ってる皆さんだよ(笑)
俺は気にせず後方で観戦中……ビアンカ・シンシアやリューノ・ロザリーを守る為に待機中。
「テメ〜……戦えよ!」
今更ウルフが文句を言う。
「休憩無しで疲れてるから戦えませ〜ん? あぁ……天空城で休めればなぁ……もう少し協力できたのに!」
心にも無い事を言ってます(笑)
「じゃぁ歌うんじゃねーよ! このダンジョンのモンスターは、地上と違って尋常じゃ無いくらい強いんだから!」
「疲れすぎてて歌ってないと気力を保てないからダメで〜す! だから天空城で休もうって言ったのにぃー!」
俺の言葉にアリーナやライアンからキツイ視線を浴びせられるウルフ。
「しょ、しょうがねーだろ! ヒゲメ……マスタードラゴン様が『時間が無い!』って急かすんだから……」
二人の視線に慌てて言い訳するウルフ……しかし、話す相手によってヒゲメガネの名称を使い分けてるんだなぁ、ウルフって!
そうこうしてるうちに新手が目の前に出現。
マリーが「あ、大魔道だ……厄介ね」と呟いた。
先日リバーサイドを襲った敵の親玉に少し似てるが、兄弟かな?
「スカラ! マホステ!」
登場直後に大魔道はスカラとマホステと言う魔法を自らに唱えた。
スカラは守備力を大幅に上昇させる魔法だけど、マホステって何だろうか?
ソッとマリーに聞いてみる。
「みんな気を付けて! 敵はマホステを使い私達からの魔法を無効化させてるわ……直接攻撃主体で頑張ってね!」
“……って言うわけ”的な感じでドヤ顔を俺に見せるマリー。
敵がスカラを唱えた事に気が付いてない様子だ。ドヤ顔するなよ、その程度で……
案の定、皆の物理的攻撃は悉く弾き飛ばされる。
翻って味方は、敵のイオナズンで吹き飛ばされる。
ダンジョンの造りが丈夫なのと、奴の魔力が低いのが幸いして、洞窟が崩れる心配はなさそうだけど、これ以上長引きイオナズンを連発されるのは避けたい!
「シン、剣を掲げ念を込めろ!」
確か天空の剣には、相手の魔法効果を無効にする能力があったはず……ミルド戦で俺の頼りになる息子(暴れん坊将軍の事ではない)が、それを実証した記憶がある。
「は、はい!」
相当苦戦してるんだろう……珍しくシンが素直に俺の言う事に従った。
天空の剣から凍てつく波動が広がり、大魔道にかかってた魔法が消滅する。
「みんな、奴のスカラとマホステが消えた。一気に勝負を決めろ!」
無防備になった大魔道を指差し、皆を鼓舞する様に叫ぶ俺。カッコイイー!!
新加入のドランも、俺の指示に従う様に攻撃を開始す
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