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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第40話 桃黒戦争勃発!!妹は耳年増
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欲しいと思って当たり前じゃ。性欲で物を語るな 色ボケ」
「……い 色ボケ!!」
おぉ、顔を真っ赤にして怒っておるな。
「夫が大切ならば、夫の都合を考えるのも妻の役目じゃ」
言い返せぬ様じゃ。
「夫が後先考えて我慢しておるのに、妻を名乗る者がその足を引っ張るとは何事じゃ」
女は悔しそうに、身を震わせておる。しかし何故吾が、物の道理を説かねばならんのじゃ。
「男なら女を欲して当たり前じゃ。それが分かっていながら、手が出せない相手を生殺しにするのは、妻のやる事ではないのじゃ」
そこまで言って、目の前の女がブツブツ何か呟いているのに気づいた。
「……猫のくせに」
「なにぃ」
「正体は韻竜のくせに!! 女としてギルの相手が出来ないからって、やっかまないでよ!!」
激昂した女の言葉に、感じた事が無い怒りが込み上げてきたが、その言葉の真意を理解した途端に冷水を被った様に怒りが消え失せ、代わりに出て来たのは得体の知れない不安じゃった。
「どうせ貴女は、人間に変化出来ないでしょう」
吾は口を挟む事も、反論する事も出来なくなっておった。
「猫のままなら、今まで通り抱きしめてもらえるのだから」
吾の心が理解不能の軋みを……悲鳴を上げる。
「韻竜のくせに、ギルを男として見ているしね」
そんな事は……。(止めてくれ……それ以上は……)
「人間に変化した途端に、私に勝てなくなるから当然よね」
「カトレア!!」
主が女を怒鳴り付けた。じゃがもう遅い。吾の心の奥に隠れていた物は、既に抉り出された後じゃ。女は主に怒鳴られ、俯き動こうとせぬ。主は我を如何すれば良いか戸惑っている様じゃ。
「クッ……フフ、ハッハハハハハハハハハ」
吾は笑っているのが己である事に、内心で驚きを隠せぬでいた。まるで割れてしまった心の一部が暴走している様じゃ。
(勝てぬじゃと? 吾を舐めるな)
「我をまといし風よ、我の姿を変えよ」
吾は澱みなく変化の術を使っておった。
−−−− SIDE ティア END −−−−
先程までティアが居た場所には、1人の人間の女性が居ました。
漆黒の艶のある髪。
透き通る様などこまでも白い肌。
全体的に細いのに、出る所は出ている肢体。
そして何より、吸い込まれそうなほど澄んだ深紅の瞳。
正直に言わせてもらえば、私は見とれていました。
一糸纏わぬ姿なのに、そこに淫靡さの欠片も無く、まるで完成された芸術品を見ている様な感覚。
「如何じゃ? 人の姿をした我も美しかろう」
そこで初めて意識しました。この女性は、間違いなくティアの人間
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